TOEICテストのリスニングで高得点を取るコツを紹介

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TOEICを初めて受験する人も、これまでに何度か受けたことがある人も、リスニングに不安を持っている人は多いのではないでしょうか。文法や単語をしっかり覚えていても、リスニングになると何を言っているのか聞き取れないという悩みは、多くのTOEIC受験者が共通して持っているものです。

では、いったいどうすればTOEICの英語を聞き取れるようになるのでしょうか。TOEICのリスニングで点数を取る力を付けるための、普段の勉強のコツから本番での解き方などを紹介したいと思います。

普段はどんな勉強をするべき?

書店にはTOEICの教材が数多く並んでおり、リスニング専用の教材も点数別やパート別に幅広く取り揃えられています。リスニングが苦手な人は、主にそうした教材でリスニングの勉強をすることが多いと思いますが、ひたすら教材の練習問題を解くだけでは、リスニングの点数を伸ばすことはできません。また、教材を何冊も購入してリスニングの勉強をするのは経済的にも負担が大きく、挫折の原因にもなってしまいます。

そこでオススメしたいのが、持っている教材を有効活用してリスニング力を向上させる勉強方法です。少ない教材で効率的に勉強して、リスニングで高得点を取りましょう!

練習問題の音声は繰り返し聞く!

練習問題を解き終わっても、教材を捨ててはいけません。一度解いた問題でも、聞き取れなかった文章や単語はたくさんあるはずです。文章を目で読めばすぐに意味が分かるのに音声になると聞き取れないのは、発音を正しく覚えていないためです。それを放置したまま別の教材で練習問題を解いても、点数が上がらずに自信を失うばかりです。

勉強は、覚えて理解することも大切ですが、勉強を通して自信を付けることも同じくらい大切なのです。

まずは短い文章からスタート!

一度練習問題を全て解き終わったら、その音声を使って耳の特訓に取り組みましょう。まずはパート1やパート2の短い文章の音声で、ディクテーション(聞いた音声を書き取ること)やシャドーイング(聞いた音声をすぐに復唱すること)をやってみましょう。一度で聞き取れなかった音声は、何度も繰り返し聞くうちに聞き取れるようになります。

5回以上聞いても聞き取れなかったときは、解説のページを読んで聞き取れなかった部分を確認しましょう。知らない単語や熟語だった場合はノートなどにメモをして、さらに音声の真似をして音読することで覚えるのがオススメです。

知らない単語や熟語などがなかったのに聞き取れなかった場合は、発音を間違えて覚えていたということになります。例えば、“ketchup”を「ケチャップ」という音で覚えていると、リスニングで聞き取れなかったり、聞き間違えたりするかもしれないので要注意です。

あるいは、単語と単語の繋がりによって聞き取れなかった可能性も考えられます。例えば、“first station”という2語の単語が繋がった場合、“first”の“st”の音が消えてしまうので、「ファーストステーション」という音で覚えていると、“station”しか聞き取れないということが起こり得るのです。

発音を覚えるためには、音声を聞きながら音読して正しい発音を頭にインプットさせるのが、発音を覚える一番の近道です。

会話文と長文でさらにレベルアップ!

短い文章に慣れたら、今度はパート3の会話文とパート4の長文での練習に挑戦しましょう。まずは通して聴き流したら、次はシャドーイングをします。復唱できない単語や文章などがあってもそのまま最後まで通してやってみましょう。それを3~5回ほど繰り返し、それでも聞き取れなかった単語や文章は参考書を読んで確認し、音声を聞きながらその部分を集中的に復唱します。

聞き取れなかった部分の練習を終えたら、全て通したシャドーイングに再挑戦しましょう。すると、英語の長い文章にも遅れずについていくことができるようになっていることに気が付くはずです。その後、その文章を短く区切りながらディクテーションにも取り組んでみてください。

正しい発音を覚えていないために英語が聞き取れないということは、言いかえれば、意味が分かっていて発音もできる英語は必ず聞き取れるということです。リスニングの点数を上げるためには、単語や熟語の意味をたくさん覚えることも大切ですが、英語の文章を正しい発音で音読できるようになるまで根気よく練習を続けることが特に重要です。

練習問題は何度解いてもOK!

シャドーイングやディクテーションを終えても、その教材はまだまだ使うことができるので、絶対に捨てないでください。シャドーイングなどの練習で正しい発音を覚えたら、今度はもう一度その練習問題を解いてみてください。

何度も聞いた音声で問題を解いても意味がないと思われがちですが、そんなことはありません。TOEICのリスニングは一度しか放送されないので、音声を聞いて意味を理解しながら、同時に選択肢から素早く解答を見つけなければいけません。何度も聞いて練習した音声だからこそ、「聞きながら解く」ことの練習に集中することができるのです。また、最初に解いたときよりも格段にリスニング力も点数も上がっていることが分かるので、自信を得ることにも繋がります。

もちろん、再度問題を解いてみてまだ完全に聞き取りができていないと思ったら、もう一度パート1からシャドーイングやディクテーションの練習をしてもかまいません。文章を暗記するくらい繰り返し聞いて、少しずつ耳を英語に慣らしていきましょう。

単語テキストを使った音読練習で正しい発音を覚える!

先で述べたように、リスニングで英語が聞き取れない大きな要因に、自分で発音できないということがあります。なぜ正しい発音ができないのかと言うと、単語や熟語を覚えるときに間違った発音を頭にインプットしてしまっているためです。

聞こえてきた音と自分が覚えている単語が結びつかない限り、英語が聞き取れるようにはなりません。単語を勉強するときは、意味だけでなく正しい発音も同時に覚えられるように、工夫して勉強しましょう。

とはいえ、何か特別なことをする必要はありません。最近は単語テキストに音声CDが付いているものがほとんどなので、それを有効活用すれば正しい発音を覚えることができます。音声を聞きながら単語テキストを読むことで、意味と発音を同時に覚えることができます。

もちろん、自分でその単語を発音する練習も欠かせません。何度か繰り返し聞いて、音声の後に真似をして実際に口に出して読んでみたり、音声に被せて読んでみたりして、正しい発音を耳と口で覚えましょう。

また、音声を聞き流すだけでも効果があります。通勤や通学の途中は音読ができないので、そういう場合は音声を聞き、心の中で意味を即座に答える練習をするのがオススメです。帰宅後に時間を作って、テキストを読みながら音読をして復習することで、より理解が深まります。

どんな単語テキストを使うべき?

基本的には音声が付いていればどの単語テキストを使ってもかまわないのですが、中でも特にオススメなのが、『キクタン』シリーズのTOEIC用単語テキストです。英語→日本語→英語の順序で音声が流れるので、2回目の英語の音声に合わせて音読ができるようになっています。また、単語の意味だけでなく、TOEICによく出るフレーズや例文も載っているので、単語を丁寧に勉強したい人にぜひ使ってほしい教材です。

『新TOEICテスト900点を突破する英単語』も、ぜひオススメしたい単語テキストです。ほぼ日本語の文章の中に、TOEIC頻出の英単語が複数混ざっているので、前後の日本語と関連させて英単語の意味を理解しやすくなっています。また、その英単語の意味だけでなく、その単語を使った例文も多く掲載されているので、単語の文章における使われ方も知ることができます。

他にも、書店には様々な単語テキストが販売されているので、音声付きの単語テキストを持っていない人は、ぜひ自分に合ったものを探してみてください。

アメリカ英語だけじゃない?5種類の発音に慣れることが大切です!

TOEICテストのリスニングで使われる英語は、アメリカ英語だけではありません。その他に、イギリス英語、カナダ英語、オーストラリア英語、ニュージーランド英語があり、それらの発音の違いにも注意が必要です。

例えば、“herb”(ハーブ)や“vase”(花瓶)はアメリカ英語とイギリス英語で発音が異なるので、どちらも覚えておかないといけません。リスニング専用の教材では、解説のページにそれぞれの音声がどの国の英語なのか記載されていることが多いので、答え合わせの際は解説もしっかり読んでおきましょう。

集中力を切らさないための練習

リスニングセクションの時間は45分間で、問題数はパート1からパート4までで合計100問もあります。この100問を乗り切るためには、45分間集中力を維持しなければいけません。しかもパート4は長文なので、特に集中して音声を聞いていないと解答を見つけることができません。TOEICの本番が近づいてきたら、模試などを使って45分間集中力をキープする練習をするのがオススメです。

TOEIC本番で実践できる、リスニング高得点獲得のコツ

TOEICテストはリスニングセクションから始まるので、リスニングでどれだけ良いスタートを切れるかが、TOEIC全体で高得点を取る上でも重要になってきます。

これまでの勉強の成果を最大限に発揮するためには、本番での問題の解き方にも工夫が必要です。リスニングで良い結果を出すために本番で実践できることを、いくつか紹介していきます。

最初の単語に集中する

パート1やパート2などの短い音声の問題は、最初の数語を聞き取れれば答えられる問題も多く出題されるので、とにかく文頭の主語や疑問詞に集中するのが攻略のコツです。最初の単語を聞き取ることができれば、その先の単語も落ち着いて聞き取ることができます。

塗りつぶすのは後にして、まずは音声を聞くことに集中!

TOEICテストはマークシート形式なので、鉛筆やシャープペンシルで答えの部分を塗りつぶさないといけません。パート1やパート2は音声が短いので特に問題はないのですが、パート3とパート4で長い音声を聞きながら答えを塗りつぶしていると、マークしている間に大事な部分の音声を聞き逃してしまい、解けるはずの問題で点数を取りこぼしてしまうかもしれません。

何より大切なのは、音声の内容に集中することです。パート3とパート4では、Directions(問題の説明)の音声が流れている間に、最初の3問を予め読んで内容を予測しておきましょう。そして問題の音声が始まったら、内容を理解することに集中します。

会話文や長文の音声が流れている間はマークを塗りつぶさず、答えのマーク部分には小さく目印を付けておくと良いでしょう。そして、問題文の音声が始まったらすぐに目印を付けた部分を素早く塗りつぶせば、次の問題を先読みする時間ができます。

とはいえ、先読みが苦手な人は、無理にする必要はありません。音声を聞いて内容をしっかり理解することができれば、先読みしていなくても難なく問題を解くことができます。時間は十分にあるので、焦らず落ち着いて一つ一つの問題を解いていきましょう。

分からない問題は捨てる勇気も必要

リスニングセクションでは、高得点を取れる人でも多かれ少なかれ聞き取れない部分があるものです。これは私の経験談なのですが、聞き取れなかった部分を気にした瞬間に集中力がプツリと切れてしまい、その結果解けるはずの問題も解けなくなってしまいます。リスニングでは、集中力を切らさないことが何より重要なのです。

聞き取れなかった部分が解答に必要な部分とは限りませんし、仮に答えを言っている部分だったとしても、他をしっかり聞き取れていれば3問中2問は確実に正解できます。また、もし3問中1問しか解けなかったとしても落ち込む必要はありません。「次の問題で取り返そう!」という強い気持ちで臨みましょう。

最後は頑張った自分を信じる!

TOEICテスト本番は、どうしても緊張してしまいますよね。雰囲気も張り詰めていますし、何より「どんな問題が出るだろう」、「聞き取れなかったらどうしよう」とあれこれ考えてしまうと、緊張感は増すばかりです。緊張しすぎると集中力にも影響し、リスニングセクションで思うような結果が出せず、そのままの流れでリーディングセクションに入ってしまうこともありえます。

しかし、程よい緊張感を持つことは良い結果に繋がるので、緊張すること自体が悪いわけではありません。むしろ、緊張するということは、それだけ自分が勉強を頑張ってきた証明でもあるのです。

「緊張しているのは勉強を頑張った証拠。あれだけ頑張ったのだから大丈夫!」と自分に言い聞かせ、精一杯努力をしてきた自分を信じて、TOEICテストに臨みましょう。

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