進学、昇進のためにTOEICを受験しなくてはならない。と、お困りではございませんか?
進学、昇進のため高得点は欲しいけれどTOEICの勉強に膨大な時間を費やすことは学生といえどなかなか難しいもの。
TOEICで高得点を取るためには基礎学習はもちろん大切ですが、点数を取るための「テクニック」も必要なんです。今日はTOEICで高得点を取るためのテクニックについて紹介していきますので参考にしてみてください。
1.TOEICが人生を左右する?!
学生の場合、最近では大学入試をTOEICのスコアで振替することも可能になっています。TOEIC振替を行っている大学を受験する人は、高校の2年生時に、TOEICのスコアを取っておくことで、高校3年生時に、英語を勉強しないで良い分、他の科目に力を入れることが出来ます。また、大学の単位をTOEICのスコアによって振替することも出来るんです。
TOEIC® Tests 入学試験・単位認定における活用状況
私自身も学生時代に、単位振替するためによくTOEICを受験したものです。また、就活中の学生では、そもそも入社するにあたり、TOEICのスコアで足切りされる会社があったり、社会人では、昇進するためにスコア何点以上というハードルもあったりします。
社会人はこれで少なからず、ボーナスの金額、給料の金額が変わってくるので、少しでもスコアを上げたいという方が多いのではないでしょうか。
このように学生も社会人も、TOEICの点数が人生を左右することもある、重要な試験になっています。TOEICの勉強に多くの時間を費やすことが出来れば良いのですがそう簡単に勉強時間を確保するのは難しいですよね。
TOEICは基礎力が一番重要だと思っていますがテクニックを知っておくこと効率良く高得点を取れるようになります。これからご紹介するテクニックを活用していただき、次の試験のときに役立てていただけると幸いです。
2.TOEICはペース配分が重要!
TOEICのリーディングパートは誰もが「時間が足りない!」を経験したことがあるのではないでしょうか?リスニングパートはCDのインストラクションに従って問題が進んでいくのでペース配分を考えなくても問題ありません。
しかしリーディングパート はリスニングパートが終わり次第、各自のペースで75分以内に100問の問題を解いていかなければなりません。リーディングパートはペース配分を上手くコントロールするだけで、スコアはかなり変わっていきます。
まず、各パートの問題数と傾向を見ていきましょう。
Part | 問題数 | 内容 |
Part 5 | 30 | 短文穴埋め |
Part 6 | 16 | 長文穴埋め |
Part 7 | 54 | 長文読解 |
表1 リーディングパートの問題数と内容
Part5とPart6は直感勝負!
パート5、パート6に関しては、穴埋め問題になるためそこまで考えて解答する必要はありません。「よく1問〇〇秒で解答!」という記事を見ますが、パート5に関しては、その通りで1問あたり10秒~20秒を目標に解くといいと思います。
パート5は語彙や文法の問題になるので、ひっかけ問題なら考えれば正答する確率は上がるかもしれませんが、基本的にはパッと出てこなければ考えても解答できない問題です。そのため、10秒~20秒程度考えてわからない問題は、消去法で消した選択肢のどれかを選ぶように進めていきましょう!
リーディングパートはPart7が勝敗を分ける
リーディングパートは全体の過半数以上がパート7の長文読解になります。ここで改めて問題数と解答時間を確認すると、100問を75分間で解かないといけないということを再認識することが出来ます。いかにペース配分が大事かお分かりいただけるかと思います。単純に計算をすると、
となり、1問あたり平均45秒で解答をする必要があります。
ただ、長文読解は、文章を読んで解答する必要があるので、1問45秒と考えていては、全問解答することが出来ません。
私がTOEICを受験するときの目安を紹介します。パート5、6は15分で解き、残りの60分間をパート7に費やします。さらに、私は分からない問題に直面すると、かなり時間を使って考え込んでしまう性質なので、いつもリーディングパートに入ったら、パート5、6を飛ばしてパート7から解き始めます。
そうすることで、残り15分で最初に飛ばしたパート5、6を解答しなければいけなくなりますよね。こうして解答する順番を調節することで、強制的にペース配分をするようにしています。
それと、私がやっていることの一つとして、最初に名前とか書く時間がありますよね?その時間にパンフレットの空いてる所に、時間を逆算して、パート7は何時から何時まで。パート5は何時から・・・といったように自分のペース配分を書いておきます。そうすることで時間管理がしやすくなりますので参考にしてみてください。
次からは各パート毎のテクニックを紹介していきます。
3.パート5の正答率を上げるテクニック
パート5は短文穴埋め問題で30問あります。このパートをいかに短時間で解答するかでTOEIC全体の点数が決まるといっても過言ではありません。
『TOEICはペース配分が重要』でもお伝えした通り、パート5は1問あたりにそんなに時間をかけてはいけないパートになります。しかしながら、単語が分からずどれを選んでいいか分からない場合や、そもそも文法を知らないという場合でも、1問あたりにかなり時間を割いてしまっているという方も多いかと思います。
さすがに、全く単語と文法の勉強せずに点数を上げる事が出来る方法は持ち合わせていません。しかし、比較的簡単な文法、単語の形を覚える事で、解答時間の短縮、正答率の向上に繋げることが出来ます。これから紹介するのは、基本的な文法と単語の形で解答を導き出す方法になります。これを知っていれば、単語の意味を知らなくても、正解できる可能性があります。
品詞問題を解くテクニック
まず、皆さんは、形容詞と副詞と聞いてピンときますでしょうか。ピンとくる方は、私がこれから紹介する解答方法を実践しているかもしれません。形容詞とは、名詞を修飾する言葉で、副詞とは、名詞以外を修飾する言葉になります。
まず、今回のコツは品詞に関する問題にしか使えないため、品詞問題かどうか判断します。品詞問題かどうかは、形が異なった単語が4つ選択肢にある場合となります。例えば、
(B)probably (おそらく:副詞)
(C)probability (見込み:名詞)
(D)probabilities (見込み:名詞の複数形)
など単語の語尾が変化している問題になります。では、実際の問題を使って確認していきましょう。
Due to construction delays on Maplewood Avenue, employees will _____ need to find alternate routes.
出典:公式TOEIC Listening & Reading問題集1(2016/11/5 第1版第2刷発行)TEST2 Part5 108
上記問題で確認すべき箇所は空白の前後の単語になります。空白の前後の単語には、willとneedの助動詞と動詞になります。
形容詞は、基本的に形容詞+名詞、名詞+形容詞などの形をとるので、単語を飛び越えて修飾することはありません。
ここで修飾されるべき単語はneedという動詞になります。そのため、動詞を修飾する副詞である(B) probablyが正解となります。このように品詞問題に関しては、ちょっとしたコツを知ってるだけで、解答時間を短縮し、正答率を上げることができます。
4.長文読解のテクニック
ここからはpart7長文読解のテクニックを紹介していきます。まずテクニックを紹介する前に文章問題の内訳についてまとめます。
文章数 | 大問数 | 設問数 | |
シングルパッセージ | 1 | 10 | 29 |
ダブルパッセージ | 2 | 2 | 10 |
トリプルパッセージ | 3 | 3 | 15 |
合計 | 15 | 54 |
表2 長文問題の内訳
上記の表から文章数がそれぞれ、1~3の長文があることが分かります。それぞれで解答のコツはありますが、今回は一般的なテクニックをご紹介します。
各長文問題の解答のコツはいずれ別の機会にご紹介させていただきます。
捨てる問題を見極める
まず、解答の難易度ですが、解答を探すうえで、そもそもの文章数が増えるため、
の順で上がっていきます。しかし設問数はシングルパッセージの29問が大半を占めていることが分かります。そのため、仮にシングルパッセージ、ダブルパッセージ、トリプルパッセージの設問数を10とすると、シングルパッセージ:7、ダブルパッセージ:2、トリプルパッセージ:1となります。
仮に半分の正答を必要とする場合、シングルパッセージが20問、ダブルパッセージが5問、トリプルパッセージが1問で合計が半分以上の正答率になることが分かります。
長文が苦手で、スコアが伸び悩んでる場合、捨てる問題を決めて、難易度の低い問題を重点的に勉強することをお勧めします。
長文読解を解くテクニックは長文を読まないこと!
長文読解の問題、皆さんはどのように進めていきますか?長文パートに入ると、長文がいきなり1面に広がっているので、長文をひとまず読んで、問題に移って解答をするという流れで解いている方が多いのではないでしょうか。ここで1つ皆さんに質問させてください。
TOEICの長文をひとまず読んで問題に移ると、大体最初の方の内容を忘れていないでしょうか。少なくとも、私は最初の方の内容忘れてしまったりしています。忘れてしまうと、もう一度読み直すという作業が発生してしまいます。
長文読解は54問あり、(私の場合は)長文パートにかける時間は、60分を設定しています。大体1題あたり、設問が3問~5問になりますので、1題あたりの解答時間が5分前後となります。5分しかない中、もう一度読み直す時間があるでしょうか。ないですよね。
そこで、長文を解くコツですが、最初に長文を読まないでください。え、長文読解なのに、長文読まないの!?と思った方もいるかと思いますが、読まないが正解です。
例えばですが、小説でも、事前にサマリーを読んでおくと、どんな展開か予想が出来て、本の内容をより理解することが出来るのではないでしょうか。そのため、最初に見るべきは、設問になります。事前に設問で何を聞かれているのかを把握すれば、その長文の大まかな内容も理解できますし、長文を読みながら、解答を探すことが出来ます。こうして必要な解答を探し出していく手法をスキャンニングと言います。このスキャンニングのテクニックを身に付けることで、長文の正答率が上がっていきます。
リスニングのインストラクションと例題はチャンス
1〜4では、リーディングパートに関するTipsを紹介してきましたが、最後はリスニングパートのTipになります。リスニングパートを解く際に、いきなり問題が始まるのではなく、最初にインストラクションがあったり、例題があったりしていますが、皆さんは、その時間何をしていますか?
私の周りの友人に聞くと、精神統一している、ぼーっとしてると解答する人が大半になります。もし、私の友人と同様にぼーっとしている人がいれば、それは非常にもったいないです。この時間を有効活用することで、TOEICのリスニングパートのスコアを上げる事が出来ます。
何をするのかというと先読みをしておきます。私が行っている先読みのテクニックは下記の通りです。
■パート1:写真描写問題
例題中にパート1の写真の内容を把握し、大体こういう文章が読まれるだろうなといった予想を立てておきます。少しでも、シチュエーションを頭に思い浮かべて、単語の予想を立てておくことで、英文が読まれた際に、大体、見当はずれなことを言っている文が分かるのでぐっと正答率が上がります。
■パート2:応答問題
パート2は、問題用紙に何も書かれておらず、アナウンスされた英文に対して、3択でどれが一番適当か解答をするパートになります。ここでは、特に疑問詞に注目して聞いておきましょう。
疑問詞がWhenなのか、Whereなのかわかるだけで、正答率がぐっと上がります。また、ここでは、パート3の問題を事前に読んでおきます。パート2は、英文がアナウンスされたら、A,B,Cのどれかの解答になるかと思いますが、例えば、Aが正解だと確信できた際に、B,Cを聞く必要ありませんよね。むしろその時間を活用して先読みをしておくことによって、次のパートの正答率を上げるようにすることが出来ます。
パート2は、問題も設問も記載されていないので、パート1が終わり次第、パート3を開いておいて、時間が出来た時に先に問題を見ておきましょう。
■パート3,4:会話問題、説明問題
ここでは、比較的長い会話(2人か3人)とアナウンスやナレーションといった内容が流れ、各問題に対して設問が3題ずつあります。ここでは、パート2で作った先読みのアドバンテージを生かして解いていきます。
最初の方の問題はいくつか先読みで、どのような内容か把握できているかと思います。そこで、英文を聞きながら、同時に解答をしていきます。パート3はアナウンスが終わった後にそれぞれの設問が流れ、解答する時間が少し取られます。そのため、この時間を用いて、次の問題を頭の中でイメージしたり、先読みをしたりと時間を使っていきます。
※あまり先の方まで先読みをすると、解答欄をずらしたり、英文を聞き逃してしまったりするので、先読みは2,3個先までにしといた方がいいと思います。ちなみに私は、リスニングパートの80問目くらいで30問目くらいで解答がずれてることを発見したことがあります・・・。皆さんは気を付けてくださいね。
まとめ
最後になりますが、TOEICは知識量も大事ですが、テクニックも必要です。私自身、最初にTOEICを受けてから、何度も受けていますが、何回も受けることで、自分に合うペース配分、問題を解くコツ等を身に付けました。
そのお陰で現在はぎりぎりにはなりますが、上位10%以内に入ることが出来ています。上位10%以内に入っていれば、たいていどこの大学でも単位振替でS、Aと高評価、社会人でも高いボーナスが約束されると思います。
この記事を読んでくれている人達も、TOEICのスコアをどうにか上げたい人達だと思います。私のお伝えしたテクニックで少しでもスコアを上げていただけたらと思います。