英語のライティング力が劇的に上達する勉強法と初心者がまず最初に取り組むべき教材

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英語の勉強の中で、後回しにされがちなライティング。英会話教室に通っても、主に勉強するのはリスニングやスピーキングですよね。しかし、ビジネスメールや資格試験など、英語を使う場面でライティングを避けて通ることはできません。

ライティングスキルを身につけることは、英会話力のアップにもつながります。そこで今回は、無理なくライティングが勉強できる方法を紹介します。

ライティングを勉強するメリット

英語に必要な4つのスキルは、「読む」「聞く」「書く」「話す」です。英会話では「聞く」「話す」を中心に学ぶので、大人になってから「書く」スキルを勉強する機会はないかもしれません。そこで、筆者が実際に勉強して感じた、ライティングのメリットを紹介します。

メリット1.英会話力がアップする

私がライティングを勉強して、一番驚いたのは、「英語をしゃべるときに文章がスラスラ出てくる」ことでした。机に向かって正しい英文を書くことをくり返した結果、英会話力がアップしたのです。

それまでは、言いたいことに頭の中が追い付かず、単語をつなげて何とか会話していました。しかしそれでは、簡単な内容は伝わっても、複雑な会話はできません。ライティングを勉強し、正しい文法が身についたことで、自分の考えをより正確に伝えられるようになりました。

また、リスニングでは聞き取りづらい前置詞なども、文法知識でカバーできます。「聞き取れないけど、この構文だと前置詞は必ずatになる」など、会話だけでなくリスニングテストを受ける際にも役立ちました。

メリット2.独学で勉強しやすい

実はライティングは、日本人にとって勉強しやすいスキルです。もともと日本の英語教育は、読み・書きが中心。文法中心の勉強方法に慣れているので、独学でライティング力を伸ばすことは難しくありません。

スピーキングの練習は相手がいないと難しいですが、ライティングは時間があるときにいつでもできます。移動時間にコツコツ単語を覚える、毎日数ページずつテキストを解くなど、忙しい社会人にとって、自分のペースで勉強できることは大きなメリットです。

メリット3.テスト対策にもなる

英語の資格取得を目指しているなら、ライティングは必須です。英検やTOEICなど、主な英語のテストは、リスニング・スピーキングよりリーディング・ライティングの割合が大きい傾向にあります。「スピーキングやリスニングが苦手」と感じている人は、配点が大きいライティングで必ず点が取れるようにしましょう。

普段から勉強し、「ライティングが強み」と言えるまでになれば、テスト直前に慌てることはありません。

ライティングの勉強には、日々の積み重ねが必要です。そこで、忙しい人でも無理なく続けられる勉強方法を紹介します。

ライティング勉強法・4つのステップ

英語の勉強は、インプット→アウトプットの順で行うのが基本です。まず「読む」「聞く」作業で英語をインプットしてから、「書く」「話す」作業でアウトプットします。ここでは、ライティングが確実に身につく勉強法を、4つのステップで説明します。

STEP1.英文法を身につける

英会話の場合は、単語を並べるだけでも、何とかその場を切り抜けることができます。しかし、書いたものが残るライティングには、正しい文法知識が不可欠です。英文の語順や前置詞の使い方など、基本的な文法は身についていますか。

自信がない人は、中学英語のおさらいで良いので、正しい英文法をインプットし直してください。「なんとなく」で書いていても、ライティングは上達しません。

「文法の復習」というと、学生時代を思い出して、面倒に感じますよね。忙しい社会人向けに、中学英語の参考書が色々と出ています。その中からおすすめを紹介します。

おすすめの中学英文法テキスト

中学英語をもうひとつわかりやすく。

URL:amazon

英文法の基礎の基礎から、図解でわかりやすく解説しています。文法ごとに英文を書く問題があり、ライティングの準備としても最適です。

Mr. Evine の中学英文法を修了するドリル

URL:amazon

1か月でひと通りの中学文法がおさらいできるドリルです。練習問題だけでなく、文法用語の解説もしっかりとあり、英文の仕組みを理解したい人におすすめです。

STEP2.短い英文を書き写す

基本的な文法を理解したら、次は短い英文の「書き写し」で、作文の方法を身につけましょう。日本語を直訳すると、英語的に違和感がある文になってしまいます。いきなり自己流で書き始めるより、「英文の基本的な型」をインプットしてからの方がスキルアップできます。

まずは、見本となる英文を探してください。ビジネスメールが書きたい人はメール定型文を、日記を書きたい人は日々の短いニュースやエッセイなど、好きな文章で構いません。

ただし、最初から長文にチャレンジすると挫折しやすくなります。日本のニュースを英語で紹介するTwitterアカウントや、興味あるジャンルの英語サイトを探して、「意味が分かる」短い文章を選んでください。

パソコンを使って書く場合は、スペル予測をオフにしましょう。最初は、1単語ずつ見本を確認しながら書いていきます。慣れたら、1文をざっと読んで書き写し、スペルや文法ミスがないか、あとからチェックします。

時間をかけて長文を書くよりも、短文でいいので毎日続けることが大切です。日々、「英語らしい表現方法」をインプットし、頭の中に蓄積していきましょう。インプットなしに、「書く」というアウトプット作業はできません。

書き写す教材が思いつかない場合は、NHKラジオ英会話のテキストがおすすめです。レベル別に毎月出ており、多くの本屋で手に入ります。

NHKラジオ英会話テキスト

URL:https://www.nhk-book.co.jp/list/textcategory-09137.html

ラジオ英会話のように、音声が聞けるテキストを使うなら、「ディクテーション」もおすすめです。ディクテーションとは、英語を聞きながら同時に書いていくというもの。正しい英文の形をインプットできると同時に、リスニング力も向上します。短時間の勉強で、効率よくスキルアップしたい人は試してみてください。かなり集中力を使うので、最初は短文から始めるのがコツです。

STEP3.手帳のスケジュールを英語で書く

では、ここからはアウトプットの「書く」練習をしていきましょう。スモールステップとして、手帳のスケジュールを英語で書いてみてください。簡単な単語でも、意外と書けないことに気づきます。

同じフレーズが何度も出てきたら、それはあなたの生活に密着した単語です。予定だけでなく、その日あったことを日記代わりに書くのもおすすめ。いつも使っている手帳なら、無理なく「書く」習慣がつけられます。

STEP4.日記を英語で書く

身近なことを書くのに慣れてきたら、今度は日記に挑戦しましょう。「インプット」→「アウトプット」とステップアップしてきているので、思ったより楽に書けるはずです。紙の日記帳以外に、スマホの日記アプリやSNS投稿でもOK。その場合は、予測変換機能をオフにしてください。

忙しいときは短くてシンプルな1文で良いので、文法とスペルを正確に書くようにします。アウトプットだけを続けていると、似たような文章の繰り返しになってしまうので、インプットとしての書き写しも続けましょう。

ライティングの注意点

英語のインプットとアウトプットをくり返す勉強法は、積み重ねれば確実に力が身につきます。ここからは、ビジネスメールや試験の英作文など、人に見せる文章を書くときの注意点をお伝えします。

注意点1.日本語を直訳しない

ライティングで大切なのは、日本語をそのまま英語にあてはめないことです。英語には英語の表現方法があり、日本語を直訳すると不自然になってしまいます。

日本語でよくある、「雨に降られた」などの主語がない受け身の言い方は、英語では使いません。書き方がわからないものは、いきなり「書く」作業から始めるのではなく、まず見本を書き写すインプットから始めてください。

注意点2.結論から先に書く

英文は、結論を先に書き、そのあとに理由や根拠を書きます。前置きから始める日本語とは反対なので、そこを気を付けるだけでも英語らしくなります。

試験でまとまった文章を書くときは、最初に文章の流れを考えてから書き始めるとスムーズです。設計図を作るつもりで、書きたい内容を箇条書きにしてみてください。そのとき、結論部分を最初に持ってくるように組み立てましょう。

注意点3.曖昧な表現を避ける

英語の文章を読むのは、日本人とは文化も価値観も違う相手です。日本独特の遠回しな表現は通じません。複雑な文を書こうとせず、1文を短くして、シンプルな言い回しを心がけましょう。

とくにビジネスメールでは、誰が読んでも意味が明確に伝わる、誤解されない内容であることが重要です。そのためにも、正しい文法を使って書くことが必須となります。「この伝え方でいいのか」と確信が持てない場合は、無理せず、以下のようなビジネスメールの実例集を参考にしてください。

英文ビジネスEメール 実例・表現1200

URL:amazon

注意点4.便利な機能を使ってミスを防ぐ

ライティングの勉強では、パソコンのスペルチェック機能を使わない方がいいと言いました。しかし、ビジネスの場面では、積極的にスペルチェックを使うことをおすすめします。単語のスペルミスは、日本語の誤字と同じです。パソコンで簡単にスペルチェックできる今、誤字だらけのメールはそれだけで信用を失います。

短文なら、Google翻訳も便利です。短いメールを書くのにいちいち単語や文法を調べていると、それだけで疲れてしまいます。時間短縮のためにも、便利なツールは上手に活用しましょう。ただし、日本語独特の言い回しを使うと変な英文になってしまうことがあるので、頼りすぎには注意してください。

ライティングが学べるテキスト

ライティング上達への近道は、とにかくたくさん書くことです。しかし、独学では何が正解か分からず、進歩が感じられないかもしれません。そこで、おすすめのライティングテキストを紹介します。

英語ライティングルールブック 第2版 正しく伝えるための文法・語法・句読法

URL:amazon

英文を書くときに気をつけるべき、細かいルールや表現方法を、豊富な事例とともに解説しています。ライティングをしっかり身につけたい人におすすめです。

ネイティヴチェックで鍛える ビジネス英文ライティング

URL:amazon

ビジネスに特化した英文の書き方を、基本から解説しています。英文メールのフォーマットや場面別の例文など、オフィスに1冊あると重宝する本です。

ゼロからスタート英語を書くトレーニングBOOK

URL:amazon

中学英語を基本として、イチから英語を書くトレーニングができます。ライティングに対する苦手意識をなくし、本格的に勉強を始める前の準備ができます。

ライティングが学べるオンライン英会話

講師が英文を添削してくれる、ライティングレッスンがあるオンライン英会話を紹介します。英会話学校に通うより、リーズナブルにレッスンが受けられます。

ベストティーチャー

URL:ベストティーチャー

ビジネスや旅行など、場面別の会話に特化したライティング添削があります。書いた文を使って会話練習をおこない、定着率をアップ。英語に必要な4つのスキルが、バランスよく伸ばせます。

マイチューター

URL:マイチューター

レベル別に学べる、ライティング専用コースがあります。英文添削サービス「添削くん」では、書いた文章をメールで添削してくれます。各試験対策のほか、ビジネスメールやフリーエッセイも提出できます。

まとめ

ライティングに限らず、英語の勉強は「いかに毎日続けるか」が鍵となります。週1日、英会話学校で話すだけでは、なかなかスキルアップできません。

今回紹介した勉強法を組み合わせて、1日10分でも英語に触れる時間を作りましょう。書く作業を通して英語らしい表現方法が身につけば、会話スキルもアップします。避けては通れないライティングの勉強を、今日からさっそく始めましょう。

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