英語のリスニング力を上げたい人がいま一番注目しているのは「TED」ではないでしょうか?内容的にもおもしろく、話題性もある「TED」を聞き取れるようになったらかっこいいですよね。
さて、今回ご紹介する「リスニングドリル」はそんなTEDを含めた英語講演や童話、オーディオブックなどを活用してリスニング力を鍛えるアプリです。「TEDを聞き取れるようになりたい人」、そして「アプリでリスニング力を鍛えたい人」にとってかなりおすすめのアプリであることは間違いありません。
しかし、豊富な機能ゆえの使いにくさもあるので、実際に私が使ってみた体験レビューとともにリスニングドリルの使い方を解説していきます!
リスニングドリルがおすすめな人
- TEDを聞けるようになりたい
- 聞き流し+αのアプリが欲しい
- 無料で英語学習したい
リスニングドリルをおすすめしない人
- 中学英語からやり直したい
- 文法重視で学んでいきたい
リスニングドリルの基本情報!オフラインでは使えるの?
まずはリスニングドリルの基本的な概要からチェックしてみましょう。
すべて無料!アプリ内課金なし
リスニングドリルは言葉どおりすべて無料です。英語学習アプリにありがちな「アプリ内課金」もありません。アプリを使い慣れていない人や、なるべくお金をかけたくない人も安心して使えますね。
オフラインでは使えません
以前はオフラインでも使えたようですが、現在(2019年4月時点)ではオフラインでは使用できませんでした。オフラインで使えれば通信料などの心配も減るので、この点は改善を期待したいですね。
リスニングドリル3つの再生リストで使い分け!
リスニングドリルには3つの「再生リスト」が備わっています。それぞれ、どのような使い方ができるか見ていきましょう。
TED talks
まずはご存知「TED talks」です。とくに編集されていないTEDのスピーチをそのまま聞くことができます。ただ、リピート機能や単語機能も使えるのですが、ネイティブのナチュラルな英語なので難易度はやや高め。
Audio books
さまざまな物語が聞ける再生リストです。かなり早いスピードで読み上げられるので、上級者のリスニングにも十分使えます。
Storynory
こちらは子ども向けの再生リストです。「子ども向け」とはいえ、読み上げスピードはかなりナチュラルに近い印象でした。
発音がきれいでスピードがあるので、子どもよりもおとなの初心者向けといったところでしょうか。
使える機能をチェック!リスニングドリルを使いこなそう
リスニングドリルはそのまま「聞き流し」として使うのももちろんですが、さまざまな機能を使いこなすことでより英語学習としての充実度を上げることができます。
理解力UP!字幕を出して聞く
【日本語字幕の出し方】
- 聞きたいリストを再生する
- 設定ボタン(SUB)をタップする
- 「MAINサブタイトル」から日本語を選ぶ
まずは基本的な機能として「字幕」を使いましょう。
英語・日本語の字幕を選ぶことができるので、「日本語字幕で聞いてから、もう一度英語字幕で」という使い方がおすすめ。
その後、音読も交えながら何度か繰り返し聞くことによって、「理解力」「単語力」「表現力」をバランスよく上げていくことができます。
とくに今後TOEICなどの高得点をめざしている人は、単語を聞いたときに瞬間的にイメージできる力が必要になってきます。
「apple」と聞いたら「りんご」と訳すまでもなく、りんごそのものが頭に浮かびますよね。
なぜ訳さなくても頭に浮かぶのか、それは「I like apple」や「I ate apple」など、単語と情景をセットで記憶しているからです。
これは「エピソード記憶」と呼ばれる効果的な学習方法のひとつですので、リスニングドリルを使いこなして少しずつイメージできる単語を増やしていきましょう。
語彙力UP!単語検索を使おう
【単語検索の使い方】
- 聞きたいリストの「STUDY」をタップする
- さらに「Vocabulary」へと進む
- 表示された単語一覧から調べたいものを選ぶ
- Google翻訳画面にタップすると自動で反映
リスニングをしていて、「なんとなくイメージができる」ようになったらそれは大きな一歩です。とはいえ分からない単語をそのままにしてはモヤモヤしますし、しっかりと定着させることもできません。
そこで使ってほしいのが、リスニングドリルの「単語検索」機能。
上記以外の検索方法は、リスト再生中に「Aa」と書かれた本のマークをタップします。そうするとGoogleの翻訳機能につながり、単語の意味確認ができます。
少々手間ではありますが、「辞書をひくことによって覚える」と思えばたのしく使えますよね。さらに、調べた単語のブックマークやその部分のみのリスニングも可能。
さきほども触れましたが、単語は「単語だけを暗記する」よりも「エピソード(イメージ)と一緒に覚える」ことで定着します。
その点でリスニングドリルは理にかなった学習方法ができるというわけです。
発音練習!リピート機能で自分の発音をチェックしよう
【リピート機能の使い方】
- 「STUDY」をタップする
- 「Listen&repeat」へ進む
- 一文ずつテキストが表示される
- 「Listen」で音声を聞く
- 赤い〇を押して自分の発音を録音する
リスニングドリルでは、発音の練習も可能です。
「Study menu」から「Listen&Repeat」へ進むと、再生した音声を聞いたあとに自分の発音を録音することができます。
慣れない人は恥ずかしさがあるかもしれませんが、ネイティブになりきってみると意外とたのしいものです。
ただ、よりスピーキング力重視で使いたいなら、この機能よりもシンプルなリピート機能を使い、シャドーイングをおこなったほうが効果的ではあります。
※シャドーイングとは…聞こえて来た音声を追いかけるように真似ていくこと。意味や発音が分からなくても気にせずとにかく真似てみることが重要※
テキストをメール送信して使おう
【テキストのメール送信方法】
- リスト再生画面の「E-mail-サブタイトル」をタップする
- メール画面が開くので、そのまま送信する
ほかの英語学習アプリになかなか無い、リスニングドリルオリジナルの機能として注目すべきは「テキストをメール送信できる」という点です。
英文・和訳が記載されたテキストを「E-mail」から送信するだけ。
プリントアウトして複数人での勉強会に使ってもいいですし、私はスクショして画像フォルダーから見るのが簡単でおすすめの方法です。
リスニングドリル体験レビュー!使って分かったデメリット
さて、実際にリスニングドリルを使ってみた感想を、辛口で評価していきます。
ちなみに私の英語力はTOEIC750、・会話力に自信あり…くらいですので、中級といったところ。
リスニング教材おすすめ度:★★★★★
まずはリスニングドリルの基本である「リスニング教材として」の部分ですが、この点は高く評価できます。
再生リストが豊富なので飽きずに使うことができますし、読み上げスピードもナチュラル。
ネイティブ環境になかなか身を置けないなかで、英語漬けにしてくれるのは本当にうれしいですよね。
TEDが聞き取れるようになる度:★★★★★
「TEDでリスニングができる」はリスニングドリルいちばんの売りだと思います。
実際、何度かくりかえし聞いてみると、ほかのスピーチも聞き取りやすくなりました。
恐らくこれは、私がこれまで「TED慣れ」してなかったことが大きな原因ですが、ああいった講演スタイルは日本にあまり馴染みがありませんよね。
だからなんとなくどっから聞いていいのか分からないし、どうやって話の軸を理解すればいいのかも戸惑ってしまう。
その点から、リスニングドリルについている「字幕」や「リピート」の機能によって、TEDの敷居が低くなります。
リスニングドリルを使っていけば、TEDの公式やテレビでも入りやすくなるのではないでしょうか。
TOEIC対策おすすめ度:★★☆☆☆
リスニングドリルだけでTOEIC対策をしようと思ったら不十分です。
500点代以上の人であれば、リスニングドリルだけでも100点アップくらいはめざせます。
とはいえそれは、リスニングドリルの機能を使いこなし、さらに1日30分程度「リスニングドリルで勉強する時間」を設けることができれば、です。
大半の人は、通勤時や家事をしているときの「ながら勉強」として使うのではないでしょうか。
リスニング力を鍛えるためには十分使えますが、TOEICの長文読解や穴埋めなども攻めていきたいなら、ほかの教材も併用するのがおすすめです。
機能の使いやすさ:★☆☆☆☆
はっきり言います。
めちゃくちゃ使いにくいです!!!
これまでご紹介してきたように、「いい機能」はたくさんあります。しかし画面のデザインを含め、ひとつひとつの機能の使い方がとても分かりにくいのがリスニングドリルのデメリット。
単純にリスニングする(聞き流す)ならまったく問題はありません。
字幕表示も問題なく使えます。
しかし、「発音の録音」や、「停止機能」があまり整っておらず、停止したはずの音声が流れたままほかの音声が流れたり(同時にいくつかの音声が流れている状態)、録音がされていなかったり…。
このあたりの機能面での改善ができれば、もっと人気がでるし使い続けやすいと感じます。
リスニングドリルの聞き流しは字幕セットで効果UP!
リスニングドリルは、体験レビューでも伝えたとおり、ところどころの使いにくさは否めません。
しかし、「字幕セット」で使うことによってリスニング力(聞き取り&理解)を高めることができるアプリです。
完全無料のアプリですので、まずは一度使ってみてくださいね!