本屋さんでも必ず平積みされている超人気教材「TOEIC® L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ」。一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?『金のフレーズ2』は、その人気教材を丸ごと収録したアプリです。
TOEIC高得点者からの信頼度も高く、教材はベストセラー、アプリも人気ランキング常連ですが、実は私……使ったことがありませんでした。というのも、私はとにかく単語の勉強が嫌い。
そんな私が『金のフレーズ2』を実際に使ってみた感想は、「単語って、こんな覚えやすかったっけ?」です。どんなアプリも長続きしなかった私ですが、『金のフレーズ2』だけは全力でおすすめ出来ます。
今回は、TOEIC600点以上からなかなか上にいけないあなたに、ぜひ使ってみてもらいたいアプリ『金のフレーズ2』を詳しく解説していきます!
TOEIC単語特化アプリ「金のフレーズ2」の基本情報
「金のフレーズ2」は過去TOEICに出題された単語や正解につながる重要な語句を10年以上データとしてまとめたものが1冊の単語帳となっています。いわゆるTOEIC攻略のために作られた単語帳なんです!
TOEICに出る単語だけを効率良く勉強したい!そんなあなたに断然オススメしたいアプリです。
ここからは『金のフレーズ2』について、アプリの基本情報や機能をチェックしていきましょう。気になる「書籍との違い」もこちらで解説していきます。
学習機能を簡単にチェック!
『金のフレーズ2』に搭載されている学習機能は、以下のとおりです。
- レベル毎の単語学習
- 単語帳
- リスニング
「え、これだけ?」と思ってしまうくらいシンプルですよね。でも、このシンプルな学習機能の中に「これさえあれば」と言わせる単語定着メカニズムがぎゅっと詰まっているんです!その魅力の詳細は、のちほど解説していきます。
アプリがおすすめ!書籍との違いは何?
アプリ『金のフレーズ2』の旧作との違いは新形式への対応です。単純にバージョンアップと捉えましょう。「書籍にするか、アプリにするか?」で迷っている方もいると思いますが、断然アプリがおすすめです!
書籍版とアプリの違いを比較してみましょう。
書籍【TOEIC® L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ】 | アプリ【金のフレーズ2】 | |
値段 | 979円 | 610円 |
収録単語数 | 1000単語 | 1000単語 |
リスニング機能 | ダウンロードが必要 | ダウンロード不要
オフラインでも聞ける |
まず、アプリの方がコスパが圧倒的に上です。確かに金フレは書籍版も軽くて、他の教材と比べても使いやすいでしょう。ただ……音声にダウンロードが必要って、めちゃくちゃ面倒くさくないですか?
CDじゃないだけまだマシですが、勉強するときに「本を開く」と「音声を聞く」、2つの作業をしないといけないんですよね。アプリなら、書籍よりも300円近くお得ですべて使えるんです。
それにいくら軽いといっても、やっぱり書籍は持ち運ぶのに不便です。仕事の合間や立ち寄ったカフェなど、いつでも持ち歩いているスマホに入っていれば、すぐに使うことが出来るのでトータル的な学習時間も当然アップします。
そういうわけで、私はアプリを推奨!特にTOEIC経験者なら一度使ってみると分かりますが、「確かにこれで点数上がらないわけがない」と納得しますよ。
「金のフレーズ2」の学習機能を詳しく解説
さて、ここからは『金のフレーズ2』の学習機能を解説しながら、その魅力に迫っていきます。まず、アプリをダウンロードすると、トップ画面として出てくるのはこちらです。
英語系のアプリは最初にレベルテストを行うことが多いのですが、『金のフレーズ2』にはありません。見て頂くと分かるように、自分で好きなレベルを選んで学習していきます。
レベルをタップすると、この画面に切り替わります。
各セットをこなしていくスタイルですが、合計40セット・単語帳・リスニングが付いています。まずはSet1からチャレンジ!『金のフレーズ2』では、以下の順番で学習を進めます。
- フレーズを覚える
- 覚えたフレーズを確認する
- 問題にトライする
あまりにもシンプルなため、初見では「こんなにシンプルな機能しかないのに人気なの……?」と疑ってしまいました。その理由を探るためにも、以下からひとつずつ、学習項目をチェックしていきましょう!
①フレーズを覚える
まずは「フレーズを覚える」の画面。
ここで表示や音声再生速度の調整をすることが出来ます。「Here we go!」の部分をタップして、スタート。
フレーズで表示されますが、ターゲットとなる単語は赤文字です。フレーズ読み上げ、日本語読み上げの順で音声が再生されます。
「さらに表示」をタップすると、意味や解説が表示されます。
単語の意味には【副詞】や【動詞】など品詞も表示されているので、必ず目を通すようにしましょう。(品詞とセットで覚えることがTOEICスコアアップのコツ!)
画面右下のマーカーマークをタップすると、自動で単語にマーカーが引かれます。このマーカーは単語帳にも反映されるので、ひと目で注目単語が分かる便利機能ですね!
各セット、毎回7つの単語です。これは人間が一度に記憶できる限界の数なんだとか。(実際にやってみると分かりますが、確かに7個であれば全く思い出せないということがあまりありません)
ここまでで、「フレーズを覚える」は終了です。
②覚えたフレーズを確認する
続いては、「覚えたフレーズを確認する」の画面。
「フレーズを覚える」同様に、表示や音声再生速度の調整をすることが出来ます。
表示されたフレーズが読み上げられ、理解できたら「〇」・分からなければ「☓」を押します。7単語をクリアしたら「覚えたフレーズを確認する」は終了です。
頭の中でクイズをする感じですが、答えがパッと出てくる単語と、あれ?なんだっけ?となる単語が明確に分かれます。英語では自分の弱点を把握することが重要ですので、苦手単語の抽出に使ってみてくださいね。
③問題にトライする
単語学習の最後は、「問題にトライする」です。
ここでは、解答方法を「手書き」「キーボード」「音声認識」から選ぶことが出来ます。まずは手書きから見ていきましょう。
個人的に一番使いやすいなと感じた解答方法です。□の中に一文字ずつ指を使って書いていくのですが、常に3文字分書き込めるため、スピードが早い人でもストレスなく使えますね◎
キーボードも特に問題なく使えますが、予測変換で答えが出てしまうことがあるので要注意。(英文の入力に慣れていないと、使いにくいかもしれません)
音声認識は、かなり正確に聞き取られます。LとRなど1つひとつの発音のほか、アクセントも正しく取らないと聞き取ってもらえません。私は「refer」が苦手で、10回くらいやり直してようやく合格に。
音声認識で不正解になった場合には、迷わずお手本を聞いてみるのがおすすめです。「TOEICなのに発音練習しても意味ないんじゃない?」と思うかもしれませんが、「自分で発音が出来れば聞き取れる」という英語のルールがあります。
そのため、覚えにくい単語・聞き取りにくい単語は音声認識で解答してみると定着しやすくなりますよ◎
以上が、単語学習の流れです。すべてクリアするとスタンプが押されるので、次に進みましょう。
「金のフレーズ2」細かい機能をチェック!
基本的な学習機能は、先ほど解説したとおりですが、『金のフレーズ2』には他にも使える機能が搭載されています。
リスニング
『金のフレーズ2』リスニングは、英単語⇒フレーズ訳⇒フレーズ×2回の順番で聞いていきます。クイズなどではなく聞き流していくスタイルですが、「絞り込み」で苦手フレーズやマーカー付き、シャッフル再生などの設定が可能です。
実際に使ってみると、正直なところ物足りなさを感じました。確かに「聞く」ことも定着には重要な要素ですが、基本の単語学習機能でも読み上げがあるので、このリスニング機能にそれほど魅力は感じません。ただ、オフラインでも使えるため、電車やウォーキング時には使えそうですね。
単語帳
単語帳は、トップ画面もしくは各レベルのセット画面から飛ぶことが出来ます。一覧で表示された中から単語をタップすると、意味や例文の他に音声の読み上げもしてくれるのがポイントです。私は頭の中で日本語訳を思い浮かべてからタップして使っています。
辞書アプリとのリンク
『金のフレーズ2』では、辞書アプリとリンク出来ます。例えば「Weblio」や「ジーニアス」など、好きな辞書をインストールします。その後、『金のフレーズ2』で気になる単語をタップすると、リンクした辞書の内容が表示される仕組みです。
実はこれ、他の英語系アプリにはなかなか無い機能なんです。『金のフレーズ2』そのものに辞書機能は無いのですが、単語系アプリに辞書機能は不要という人も多いので、余計な機能を削ぎ落したのかもしれませんね。
ただ、個人的には『金のフレーズ2』で表示される訳で十分だと感じているので、そこまで素晴らしい機能だとは思いません。語源や、より丁寧な解説を見たい人には評判の良い機能です。
ここがスゴイ!「金のフレーズ2」のメリット
私も最初は、「ただの単語教材なのに、なんでこんなに人気なんだろう?」と思っていました。使ってみて人気であることに納得したので、改めて『金のフレーズ2』のメリットをめとめます!
圧倒的な’’TOEIC感’’で自信が付く
特に何度かTOEICを受験している方には、とにかく一度使ってみて!という気持ちですが、『金のフレーズ2』はTOEIC特化型の単語アプリです。
これがどういうことかと言うと、「本当にTOEICに出る単語」で固められているんですね。著者のTEX加藤さんは、TOEIC受験の終了後には毎回すぐにカフェに寄り、出題された単語をパソコンに打ち込んでメモしていったとか。
つまり、『金のフレーズ2』は人の手によって作り上げられた努力の賜物、ということ!実際に使っていても、「TOEIC感のある単語」ばかりです。
日常会話やビジネスに寄り道することなく、TOEICのためだけに作られているので、使っていることで自信が持てるようになりますよ!
類義語・対義語対策でTOEIC効果UP
『金のフレーズ2』に収録されている単語数は基本的に1000ですが、類義語・対義語を合わせると2000以上になるんです。TOEICでは類義語や対義語、関連語をいかに効率良く確実に覚えるかがポイントですので、これはかなり重要。
特にひとつの単語に対する品詞の変形がひと目でチェックできるのは、うれしい表示です。また、必ずフレーズとセットになっているのも『金のフレーズ2』の特徴でしょう。
断言できますが、単語だけ暗記しても定着はしません。いくらTOEICに出る単語であっても言葉は生きているものなので、フレーズなど文章の中で使えて初めて定着と言えるんです。
しかも、『金のフレーズ2』で出てくるフレーズはどれもシンプルなものばかり。単語に集中しつつ、使い方(語順)などもしっかりと記憶できるのが素晴らしい点だと思います。ものすごくシンプルなのに、抑えるべきところはしっかりと抑えてくれているんですね。
Apple Watchにも対応!コスパ抜群の優良アプリ
『金のフレーズ2』は、iPhone 3DタッチやApple Watchにも対応しています。Apple Watchでは、リスニングの再生や停止機能をコントロール出来るので、ランニングや通勤時間でも気軽に取り組めるのが魅力的。
また、先ほど挙げた「辞書アプリとのリンク」以外にも、学習時間を測れる「スタディプラス」などのアプリとも連携可能です。
610円でここまで使えるアプリはなかなか無いのではないでしょうか?
ここが弱い…「金のフレーズ2」デメリットと効果UPの使い方
『金のフレーズ2』はとても使いやすいですし、絶対に入れておいて損はないと言えるアプリです。でも、単語に振り切っているゆえ定着しやすい反面、他部分が弱くなるデメリットがあるんです……。なぜ『金のフレーズ2』だけではダメなのか?そして効果アップにつながる解決策をチェックしていきましょう!
リスニングと長文には弱い!
『金のフレーズ2』の弱みは、以下2つのポイントです。
- リスニングに弱い
- 長文読解に弱い
『金のフレーズ2』にもリスニング機能はあるものの、あくまでも単語を定着させるサポート的要素です。TOEICはリスニングが半分ですので、ここを固められないのはちょっと痛いですね……。
さらに、『金のフレーズ2』に長文はありません。長文はリスニング以上に慣れが必要ですので、『金のフレーズ2』以外で時間を取って学習しないとスコアアップは難しいでしょう。
【解決策】他教材との併用で効果UP!
『金のフレーズ2』が持つデメリットを解決するためには、他教材との併用しかありません。ただ、考えようによっては逆に効果が一気にアップするのではないでしょうか。
TOEICに関しては、暗記が必要なのは単語だけです。当然、単語に付随する「品詞の変形」や「語順」なども必要ですが、それは『金のフレーズ2』がしっかりとカバーしてくれます!
そして長文とリスニングに必要なのは、量をこなすことです。まずはたくさんの長文や英語に触れて、目を慣れさせていくことが重要。ただし、質の悪いリーディングはまったく意味がありません……。
ただ読み流したり、分かったフリをしたり、そういったリーディングを繰り返しても、TOEICのスコアが劇的に伸びることは無いでしょう。『金のフレーズ2』で単語を固めつつ、リスニング力・長文読解力を固めていくために、私がおすすめしたいアプリは『POLYGROTS(ポリグロッツ)』です。
豊富な記事でバランス良く英語力を鍛えることが出来、さらに理解度チェックのクイズも付いているため、しっかりとした学習として使えるアプリに仕上がっています。
また、TOEICのPart7に関しては、シングルパッセージからトリプルパッセージまであり、少し特殊ですよね……。なので、この点は専用の模試問題集を用意しておくのがおすすめです◎
まとめ
『金のフレーズ2』は、シンプルで使いやすいのに、定着していく感覚があるアプリです。長文やリスニングなど、『金のフレーズ2』だけで全てをカバー出来ないというのがちょっと残念ですが……。でも単語って、結局単語に振り切った学習をしないとなかなか覚えられないですよね。
やっぱりTOEICでスコアアップを狙うなら、1つは単語学習教材が必要だと思います。「入れておいて間違いのないアプリ」としておすすめ出来ますので、ぜひ試してみてくださいね!