「TOEICで600点くらい取りたいけど、何から手をつけていいか分からない・・・。」
「聞き流しをしても、ぜんぜんリスニング出来るようになっている気がしない・・・。」
そんなあなたはディクテーションで英語学習の基本に返ることを強くオススメします!!
ディクテーションとは「リスニングしながら英語を書き起こす」ことを言います。「聞いて書く」、ただそれだけで誰でも今すぐ出来る勉強方法です。
ただ、やみくもにディクテーションを行うより、いくつかのコツを抑えて取り組むことで英語力は飛躍的にアップする学習方法になるということを、私自身、強く実感しています。
今日は英語力をアップさせる「ディクテーション」の効果や、やり方について紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください!
1.私がディクテーションをオススメするたった1つの理由
私がディクテーションを強くオススメする理由は「私自身がディクテーションによって飛躍的に英語力がアップしたから」なんです。
私は高校のころに留学し日常会話は問題なく話せる状態、「そこそこペラペラ」になりました。
留学を終え、帰国後は「字幕無しで映画を見れるようになった!」と、それはもう大きな自信を持ち、理解できることに喜び、家族や友人に自慢したくなるくらい英語に対する自信に満ちあふれていました。
ただ、字幕なしの映画を見ているとき、全体的には理解できても所々で
「あれ?今のセリフなんて意味だった?・・・まぁいいか」
「なんか今の会話、大事な感じだったけど・・・まぁいいか」
と、分からない箇所については気が付かないフリをしていたんです。「細かい部分だから多少わからなくても大丈夫!日本語だってわからないこともあるんだし!」と思っていたことを思い出します。
でも、この考えを一転させる出来事が起こりました。それは「ネイティブスピーカー」と会話したときです。会話の場合、わからない単語がいくつかあると話の内容が理解出来なくなってしまいます。映画など、一方的に英語を聞き取るだけであれば、多少わからない単語があっても問題ないのですが、会話、コミュニケーションとなるとそうは行きません。
ネイティブスピーカーと話しているときは、付いていけなくて笑ってるしかない自分に嫌気が差してしまいました。英語をわかったつもりになっていた自分に恥ずかしさすら感じたまま、なかなか伸び悩みから脱却出来ない期間が続きました。
しかしディクテーションという方法を知り、実践したところ、1ヵ月程度でリスニング力が大きく伸び、TOEICのリスニングセクションでは念願の満点を取得することが出来たのです!
私のように、「英語力の弱点にフタをしている」という人は、少なくないと思います。
これが、伸び悩みの原因です。
単語が分からない、文法が苦手、発音が悪い・・・そういう英語力の弱点に気づかないままだと、いつまで経っても英語力は足止めを食らいます。
ディクテーションは、そういう弱点を明確にしてくれて、さらにリスニング力を大きくアップさせてくれる超優秀なトレーニング方法です。
そして英語初心者さんにとっても、何から勉強すればいいのか、正しい方向へ導いてくれる方法ですので、ディクテーションから始めることを強くオススメします!
この記事では、そんなディクテーションの効果・やり方・その後のトレーニング方法まで、詳しく解説していきます。
2.ディクテーションで英語力がupする!2つの「なぜ?」で効果を検証!
まずは、ディクテーションで「リスニング力」「文法・語彙力」がアップする効果がそれぞれどれくらいなのか?実体験と交えて、効果の理由までお話します。
2.1.なぜリスニング力UP?→集中して音を拾うから!
先ほど私の経験をお話しましたが、日常会話や映画でも、「全体的になんとなく言っていることは理解できる!」という人はたくさんいると思います。
でも、長文リスニングになると全く的外れな解答をしてしまったり、日常会話でも本当は言っていることの半分も分からず「maybe」でごまかしたり・・・。
そこでリスニング力をアップさせようと、選びがちな方法が「聞き流し」です。もちろん私も迷わず始めた聞き流しでしたが、まっっったく効果がありませんでした・・・。(個人差はあると思います。)
本当に効果があれば3ヵ月続ければ何らかの変化が起こります。しかし聞き流しを3ヵ月続けても4ヵ月続けても、理解度に大きな変化は起きなかったのです。
どうして大量の聞き流しをしているのに、リスニング力が上がらないんだろう?と考えましたが、単純に「理解していない」「集中していない」が原因ということにたどり着きました。
例えば、街中で流れているBGMの歌詞、ほかの事に集中してしまったときに流れていたテレビの話題、思い出せませんよね??
確実に耳には入っていたはずなのに、記憶に残らないただの「音」になっている状態。英語の聞き流しも、これと同じことが起きています。
言葉として覚えるためには、「記憶に残す」が重要ですので、これは致命的。ましてや「理解していない言葉」なんて、雑音でしかありません。
このように、‘’実は出来ていないリスニング‘’の原因は、「集中して聞いていない」が、まず第一です。
そしてもうひとつ、「英語独特の音に慣れていない」も大きな原因に。
日本語では「あ」は「あ」としか発音しませんし、「ぬ」はどこまでいっても「ぬ」ですよね。でも英語って、同じ「a」でも「apple」「cake」「gas」・・・と、たくさんの音を持っています。
さらに日本語には子音で終わる発音はありませんが、「子音で終わる」「子音+子音」の発音が存在するのも特徴。
これだけでも日本語と英語の「音」は大きく異なるのに、以下のような「音のつながり」も出てくるのです。
- リンキング(音の連結)
例:What’s your name? ⇒ ワッツ ユア ネイム ⇒ ワッチャネイム - リダクション(音の脱落)
例:bread and butter ⇒ ブレッド エンド バター ⇒ ブレッデンバタ - フラッピング(音の変化)
例:water ⇒ ワーダー(tをdと発音)
加えて、地方のなまりやそれぞれが持つ強弱のクセ、「wanna」や「gonna」などおなじみの一体化表現も英語には多くありますよね。
こういったありとあらゆる「英語独特の音」は、日本語には無い特徴なので独学していても気づきにくいこと。学校でだって、その部分にはあまり触れません。
そこで、ディクテーションの登場、というわけです。
ディクテーションによって英語独特の音に細かく、集中的に触れることで、耳が本当の意味で慣れ、日常会話やTOEICでも驚くほどに聞き取れるようになります。
また、「発音の勘違い」に気づくことが出来るのもディクテーションです。あるとき、私はディクテーションで「アンタイ」という言葉をキャッチしました。
「アンタイってなんだろう?」と見てみると・・・「anti」だったんです。
カタカナ英語の「アンチ」に慣れてしまい、英語では発音が変わるということがすっぽり抜けていました(笑)
そういう大きな気づきを得ながらディクテーションを1ヵ月も集中して続けたところ、映画を観ながら「あ、これはこの単語とこの単語がつながってるな」とか「そうか、こういう時にはaじゃなくてtheを使うのか」など、文法的な理解をするまでに英語耳が成長していたんです。
ディクテーションは短期集中で鍛えることによって、脳内書き起こしが出来るようになります。さらに、わざわざ机に向かわなくても、映画や音楽を聞いているだけで文法の発見が出来るようになります。
これだけ大きな結果が得られるディクテーション、やらないのは勿体ないですよ!
2.2.なぜ文法力・語彙力UP?→弱点の発見ができるから!
「日常会話レベルの英語は話せる」という人は、私自身が経験してきたように、細かい音までは聞き取れていない可能性が高いです。
それなのになぜ「なんとなく分かる」のでしょうか?日常会話でコミュニケーションを取れるのでしょうか?
それは「会話の内容を予測することが出来る」からです。
ネイティブスピーカーと話していて、「あれ?今の単語知らないけど、話の流れから多分こういう意味かな?」という経験はきっと少なくないでしょう。
そしてそうやって覚えた単語って、意外と忘れにくいですよね。この「予測する」こと自体は悪いことでは無く、日本語でも英語でも、日々の会話のなかで普通に起きていること。
日本語ネイティブの私たちだって、大人になってからも会話の中で急に知らない単語が出てくることってたくさんあると思います。言葉は生き物なので、どんどん新しい言葉だって出てきます。
「ディスる」なんて最初はなんのこっちゃと思っていましたが、会話の内容から意味や使い方を覚えました。年齢も言語も関係なく、言葉とはそうやって覚えていくものです。
そして実はディクテーションも同じで、予測するチカラが求められ、鍛えられます。
「wentってキャッチしたけど、ここに過去形は入らないから違う」という文法的な予測。
「デザートって聞こえたけど、食後の話だったからdesert(砂漠)じゃなくてdessert(デザート)」という単語的な予測。
こうして頭をフル回転させながらディクテーションをおこなっていると、文法力・語彙力がどんどん付いていくんです。
さらに、ディクテーションのすばらしいところは「どこが自分の弱点か」を発見出来ること。
- 単語や熟語がわからない ⇒ 語彙力と発音が弱点
- 文法的な予測を立てられない ⇒ 英文の構造が弱点
- スピードについていけない ⇒ リスニングが弱点
上記は一例ですが、このように「間違うポイント」を把握することによって、あなたの英語の弱点を見つけることが出来ます。
弱点が分かれば、自分に合った勉強方法も見つけやすくなります。間違った方法でムダな学習を続けるよりも、正しい方法で効率的な学習をしていきましょう!
3.初心者でも出来るディクテーションのやり方
ディクテーションは正しいやり方でこそ、効果を発揮します。正直面倒くさい勉強方法です(笑)しかし毎日15分行うだけでも大きく変わるので、丁寧にやっていきましょう!
- 30秒程度の英文を数回聞く
- 聞こえた言葉をノートに書き出す
- 答え合わせをして自分の弱点を知る
- 完コピ出来るまで音読する
英語力がアップするディクテーションはたったこれだけ。それぞれ、具体的に紹介していきます!
3.1.STEP①短い英文を数回聞く
長さ30秒程度の短い英文を聞き、話の内容をイメージさせます。「たった30秒でいいの?」と思ったあなた!次の動画で試してみてください!
いかがでしたか?たった30秒の動画ですが、しっかりディクテーションをしようとすると少なくても15分以上はかかるはずです。
ディクテーションのように集中して行う学習方法は、「たまに長くやる」ではなく「短くても毎日やる」ことが重要です。
集中力が切れてしまうと意味もなくなりますので、まずは30秒程度の英文からチャレンジしてみてください。(超初心者さんは3~5秒の英文でもOK)
そしてリスニングする時には「文法的な予測」や「単語的な予測」が立てられるように、しっかりと音声に意識を向けて「どんな内容かな?」とイメージしてくださいね。
3.2.STEP②ノートに聞こえた言葉を書きだす
センテンスごとに音声を止めながら、聞こえた言葉をノートに書きだします。
慣れないうちはそれも難しいと思いますので、自分が出来そうな長さで区切っても大丈夫です。
ただ、「単語単位」で区切ってしまうと、音の連結・音の脱落などのリスニング力が向上しません。なるべく意味がつながるところで区切るように意識しましょう。
そしてもうひとつ、書き出し作業で重要な点は「10回以上繰り返さない」ことです。ついついムキになって、「もうちょっとで聞き取れそう!」と何回も繰り返したくなりますが、聞き取れないのであれば、そこはもう弱点と認めちゃいましょう。
ディクテーションはゴールではなくスタートですので、あまりに執着してしまうと、次のステップに進めなくなりますよ。
3.3.STEP③スクリプトで答え合わせ&分析
英文のスクリプトと照らし合わせて、聞き取れなかった部分・間違っていた部分をチェックします。
さらにそこから自分の弱点を見つけるために「なぜ聞き取れなかった(間違った)のか?」を分析。大きく分けると、以下のように分析されるはずです。
- 音声スピードが速すぎる(教材があっていない)
- 単語、熟語を知らなかった(単語や文法が弱点)
- 発音の勘違いをしていた(リスニング、発音が弱点)
- 音の連結、脱落が聞き取れない(リスニング、発音が弱点)
・・・などなど、「弱点」はひとつとは限りませんので、絞り込むことはしなくてOK。感じたことをそのまま「弱点」として認識しちゃいましょう。
3.4.STEP④完コピできるまで真似して発音
弱点克服のための勉強方法は、記事の後半でお伝えしますが、まずはSTEP③まで完了したら次の要領で「音読」をしましょう!
- リスニングしながら、追いかけるように小さな声で音読
- リスニングしながら、同時スピードで被せるように音読
もちろん、スクリプトを見ながらで問題ありません。完コピ出来れば最高ですが、少なくとも5回程度はくりかえして音読してください。
最初はゆっくりでも大丈夫。この音読方法をくりかえすと、自然とネイティブスピーカーの発音が自分に定着し、いずれそのまま「自分の言葉」として残ってくれます。
4.効果半減!よくある間違ったディクテーションのやり方
ディクテーションは素晴らしいトレーニングですが、それは「正しいやり方」あってこそ。
「ディクテーションしてるけど効果ないぞ!」と思っているあなた。こんなやり方していませんか?ここではよくある間違った方法をピックアップしましたので、チェックしてみてくださいね!
4.1.レベルに合わない教材を使っている
「スピードが速すぎて聞き取れない」「知らない単語ばかり・・・」という場合、使っている教材があなたに合っていません。
先ほどもお伝えしましたが、「理解できないもの」を聞いていても英語力って全然上がってくれません。それに、ディクテーションは理解して聞くことによって、リスニング力がアップ出来るというトレーニングですので、スピード重視では無いのです。
もしどうしても、TOEICなどのスピードに合ったリスニング力を身につけたいという場合には、TOEICのリスニング対策として、ディクテーションとは別のトレーニングとして、行うことをオススメします!
また、ディクテーションを行うときによくあるのが、映画やドラマ教材として使うことです。好きな映画やドラマを教材にするのは勉強のやる気アップになるので、それはそれで良いことだと思います!
ただ、スラングが多い・訛りが強いなど崩れた英語はディクテーションの教材として使うのは不向きです!出来るだけ、発音のクリアさを意識して映画や動画を選ぶことをオススメします!
「スピードに付いていけない。単語がまったく分からない」と思ったら、思い切って中学生レベルくらいまで下げるのもオススメですよ!
4.2.スペルを気にし過ぎている
ディクテーションを行うときはスペルは気にしなくてOKです。いえ、むしろ気にしないでください。
私が英会話講師をしていた頃、高校生には積極的にディクテーションをさせていました。その時に必ず伝えていたのは、「スペル分かんなかったらカタカナでもいいよ!」ということ。
そう、スペルまで正確に書き出すことは、ディクテーションの目的では無いのです。
特に最初の段階で必要なことは「音を正確にキャッチする」ただこれだけ。私がディクテーションをやる時のノートは、「what a ビューティフル ぷれーす」など(ちょっと極端ですが)、英語・カタカナ・ひらがなが混ざってとても見せられるものではありません。
でも人に見せるものでは無いのでキレイに書く必要も無いですし、スペルが分からなくて恥ずかしいということも無いのです。ただ、ここで「知ってるのに分かんなかった!悔しい!」と思える人は、伸びるのが早いかもしれません(笑)
逆にスペルに気を取られ、聞き取るべき音に意識を向けられなければ本末転倒。
ディクテーションは、あくまでも「リスニング力UP」「英語の弱点を知る」が目的ですので、スペルやコンマの使い方などは、その次の段階にあるトレーニングで覚えていきましょう。
4.3.数日に1回程度しかやらない
私の場合、ディクテーションは「長期間継続するもの」とは考えていません。継続するのは自由なのでもちろん構いませんが、どちらかというと短期的に集中しておこない、弱点の明確化をはかるため、短期間集中して一気にトレーニングするのをオススメします。
ちなみに私の場合、1日15分と決めて、だいたい1ヵ月ほど継続しました。そうすると、自分が間違うパターンが見えてくるんですよね。
「知らない単語が多すぎる・・・」「what aとか音の連結は聞き取れるのに、bottunとか消える音が苦手・・・」などなど。
ディクテーションは集中的におこなうことで、リスニング集中力や弱点の明確化が叶います。
「見て分かる英語」と「実際の英語の音」をリンクさせてあげると、英語の理解度って急にあがるんです。
例えば「cake」「lake」という二つの簡単な単語。パッと見て意味も分かるし、「cakeはケーキじゃなくて、ケイク」「lakeはレークじゃなくて、レイク」と実際の音も理解出来ますよね。
ディクテーションでは、こうした意味と音をリンクさせるチカラを与えてくれます。ただ、「今日は1時間やったから、次は5日後」とか、そういう頻度ではあまり効果を期待できません。
まずは毎日、1ヵ月を目標にスタートしてくださいね!
5.ディクテーションにおすすめの英語学習教材はコレ
「ディクテーションやってみよう!」と思ったら、まずは教材選び。私の場合はその時々、自分のレベルと目的に合わせて教材を選びます。
「TOEICでは700を超えているけど、語彙力が無いから中の下くらいかな」、「語彙力を増やして、TOEICで800点超えたい!」など。
ただ、絶対に「実力以上の教材」は選びません。何度も伝えましたが、ディクテーションはゆっくりじっくりがコツなんです。
5.1.①超初心者にオススメ!【ディクトレ(英語リスニング無料学習館】
参照元:https://english-info.site/dictation-sites/
「中学英語もあやしいかも~!」そんなあなたは迷わずこれ!
超初心者がディクテーション教材を選ぶポイントは、短文・ゆっくりスピード・ループ再生機能があることです。
ディクトレは、ディクテーションに特化したウェブサイト「英語リスニング無料学習館」が運営しているアプリ。アプリをダウンロードせず、ブラウザから使うことも可能です。
「短い英会話」「TOEIC」「発音の聞き分け(単語)」など、カテゴリを7つまで絞っているのがポイント。(カテゴリが豊富なのも良いのですが、迷っちゃうし使いにくいんですよね・・・)
そして、どのカテゴリでも一文ずつに区切られて、「短い英会話」では3秒~5秒程度におさまっています。「発音の聞き分け」は、LなのかRなのか、正しい方をクリックで選ぶだけのシンプルさ。
ディクトレの良いところはこのシンプルな機能と、ループ再生をすることが出来ること。いちいちクリックして再生しなおすのって意外と面倒ですし、区切るポイントが分かりにくい初心者にはベストな機能!
スマホやパソコンで打ち込むのは、英文打ち込みに慣れていないと難しいので、紙への書き出しで始めてみましょう。
5.2.TOEIC600をめざそう!【スタディサプリENGLISH TOEIC®L&R TEST対策講座】
参照元:https://eigosapuri.jp/toeic/
「しばらく英語から離れてるけど、TOEIC600点くらい狙いたい」というあなたはこっち!
今や英語学習アプリの王道となったスタディサプリのTOEIC特化コースです。実はこのスタディサプリ、ディクテーションに力を入れているコンテンツ。
例文はすべてTOEIC形式で、アプリでは表示された6文字をタップしていくだけ。6文字まで絞られるって、かなりのヒントが与えられていますよね。最初はこのヒントに甘えて慣れていき、難易度を上げたくなったらブラウザ版でタイピングに移行しましょう。
さらにスタディサプリは「リピート再生」「三段階の音声スピード」が機能として付いています。自分で考えながら、徐々にレベルを上げていけるので、長く愛用できるアプリです。
そしてもうひとつ、スタディサプリなら「シャドーイング」「人気講師の授業視聴」「TOEIC模試」までコンテンツが充実しています。ディクテーションで弱点を発見したあとの学習まで、ほぼ自動的にサポートしてくれるということ!
もうスタディサプリがあれば、他の教材は要らないレベルで、ここまでの充実さは無料では手に入りません。月額2980円、年間契約割引や無料体験もありますので、まずはチャレンジしてみてくださいね。
6.ここが落とし穴!ディクテーションは万能英語学習方法ではない!
非常に効果的なディクテーションですが、忘れてはいけないポイントは「万能学習方法では無い」ということ。ディクテーションを行ったからといって、それだけで文法が分かったり、発音がキレイになることはありません。
何度も伝えて来ましたが、ディクテーションは弱点発見ツールです。ディクテーションによって発見した弱点を克服しないことには、なんの意味も無いのです・・・。
そこでここからは「単語」「文法」「発音」ごとに、オススメの弱点克服トレーニング方法を紹介します。
6.1.弱点が単語なら「アプリを使って反復学習」
ディクテーションによって分かった弱点が「単語力の無さ」なら、反復学習をしましょう。
単語に限ったことでも無いんですが、言葉って結局突き詰めると暗記ですよね。私たちが膨大な日本語を覚えているのも暗記できているからだし、使いこなせない日本語があるのは暗記しきれていないからです。
じゃあその暗記って、どうやってするの?というと、これはもう「反復学習」しか無いんです。
言葉を暗記させる反復学習は、筋トレとちょっと似ているところがあります。
たった1日2日スクワットを100回やってもお腹はポヨンポヨンのままですが、2週間3週間、1ヵ月2ヵ月と続けるうちに、筋肉は確実に育ってくれますよね。
実は私、ちょっとした筋トレマニアなんですが、筋肉って「数日休んでから繰り返す」と成長が早いんです。これは筋トレによってダメージを受けた筋肉が、回復するときに更にパワーアップして強くなるカラダの仕組み。
ですが、長期間サボってしまうと筋肉の成長は振り出しに戻っちゃいます。
英単語もまったく同じで、数日空けてから繰り返す・繰り返しを続ける、この流れによって覚えようとした単語がどんどん強くなってくれるのです。
ですので、100回書き込むよりも、細切れに反復学習をくりかえす方が圧倒的に効果的。
反復学習はアプリを使えば簡単に継続することが出来ます。私が使っている金のフレーズ2は、TOEICのために作られた英単語アプリです。
過去のTOEICで出題された単語、解答につながる重要な単語など、TOEICに出題される可能性が高い単語だけが収録された単語アプリなので、単語学習を効率良く行いたいという人に断然オススメのアプリです。
Apple Watchとの連携機能もあるので、ランニング中や通勤中でも気軽に反復学習ができるのもオススメしたい理由の一つです。
詳しい内容が気になったらコチラをチェックしてみてくださいね。
6.2.弱点が文法なら「精読トレーニング」か「並べ替え」
ディクテーションによって分かった弱点が「文法」なら、まずオススメしたいのは精読という方法。
精読とは、英文を一文ずつ、単語の意味・品詞、語順、文型(SVOC)を解いていくトレーニングです。時間はかかるし面倒なトレーニングではありますが、英文法を徹底的に理解するのに役立ちます。
英語の文法でまず重要なポイントは「語順」を理解すること。
「Taro likes dogs」という英文を「Taro like dog」と言っても、まぁ通じます。しかし「likes dog Taro」となってしまうと、もう何がなんだか分かりません。
ネイティブスピーカーのちょっと砕けたスラング混じりの英語であっても、実は語順だけはちゃんとしています。
ただ、逆にいうと、語順さえ覚えれば長文も読めるようになるので、「てにをは」がややこしい日本語よりも簡単。
その語順を正しく覚えるために使えるのが、精読トレーニングなんです。
とはいえ、「いやいや、SVOCとか、まだそんなレベルでは無いんだけど・・・。」と感じることでしょう。
そんな方にオススメしたい、もっと簡単に語順を覚えられる方法が、「並べ替え」です。
中学校の時によくやった記憶があると思いますが、あれは語順を覚えるためのトレーニングです。これなら、アプリで簡単に続けることが出来るのも◎
私が使ってみて並べ替えに強いと感じたアプリはデュオリンゴ。
超初心者向けの無料アプリながら、和訳・英訳とランダムに出題されたり、ディクテーション形式のリスニングが出来たりと、クオリティがとても高いんです。
テンポ良くゲーム感覚で出来るのも楽しい仕組みになっているので、ぜひやってみてくださいね。
デュオリンゴをもっと詳しくしりたい方はコチラを参考になさってください。
6.3.弱点が発音なら「シャドーイング」
ディクテーションによって分かった弱点が「発音」なら、シャドーイングが断然オススメです!
私はTOEICのリスニングで満点を取ったとお話しましたが、これはディクテーションのあとにシャドーイングをしていたからです。
シャドーイングとは、聞こえてくる英語を追いかけるように、小声でリピートしていく方法。
人間って不思議なもので、「自分が言える単語は聞き取れる」んです。そのため間違った発音で覚えていると、いつまで経ってもネイティブスピーカーの発音を聞き取ることが出来ない状態に。
そして、ネイティブスピーカーの発音を自分のものにするためには、「真似する」が唯一の方法です。
真似するだけであれば、シャドーイングにこだわる必要はないのでは?と思うかもしれませんが、これがなかなか真似できないもの。
音の連結や脱落に気を取られたり、上手く発音出来ないRが気になったり・・・そうこうしている内に、どんどん自己流の発音になってしまいます。
しかしシャドーイングであれば、意味も考えず・上手く発音できなくても気にせず進めるしかありません。これが、重要なんです!
たとえば「what a = ワラ」が分からなくても、「ワラ」と聞こえてきたら、すかさず「ワラ」。
その時には意味が分からなくても、あとからスクリプトで確認したときに「なんだ、ワラってwhat aだったんだ」と気づけますよね。そうなれば、あなたの中に「what a 」は「ワラ」と定着します。
ポイントはとことんまで真似ることで、最初はディクテーションで使った英文を利用するとベストです。意味と音をリンクさせることが出来ますからね。
シャドーイングに慣れてきたら、運転中や家事などをしているときに「ながら勉強」として取り入れてもOKです。
【まとめ】1日15分のディクテーションで英語力の底上げを!
ディクテーションの効果は、さまざまな方向へ派生していくので、少々長くなってしまいましたし、「うーん、ややこしい!」と感じた人もいるかもしれません。
超シンプルにまとめると、ディクテーションは英語学習における「正しいフォームの取り方」です。
野球やテニスなどのスポーツでも、最初に覚えることって正しいフォームですよね。基本の正しさが整ってから、ようやく選手としてのスタートラインに立てると思います。
反対に、この基本が崩れてしまうと、応用することも個性を出すことも出来ません。
そういうわけでディクテーションは、英語初心者さんはもちろんのこと、「もっと上手くなりたい・・・」と伸び悩んでいる中級者さんにもオススメのトレーニングです!