元講師が教える!英会話教室を選ぶときに役立つ4つの質問

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英語を話せるようになりたい。海外の人達との会話を楽しみたい。

言葉にすると単純明快な目標だけど一筋縄では行きませんよね。独学で学ぶとなるとなおさらです。そこで白羽の矢となるのが英会話教室ですが最近ではたくさんの教室を見かけるようになり、1つに絞るのはなかなか大変です。

一番身に付くところに行きたいけど・・・どこを選べば良いかわからない。

そこで今回は英会話教室選びについてお話しようと思います。3年半英会話講師として働き、現場を見た自分の経験を元に、少し内部事情も明かしながら、「英語を話せるようになりたい」という目標を持っている人へ、より良い英会話教室を選ぶためのコツをお伝えしたいと思います。

英会話教室を選ぶときに知っておくべきこと

まずは今の時代のセオリー通り、インターネットで評判、評価などを見て絞込んでいくのですが、ここで1つ、皆さんの混乱を防ぐために知っておくべき注意点があるのでご紹介しますね。

TOEICという存在

¨Test of English for International Communication¨略してTOEIC。日本で英語力を示す基準として用いられているテストです。多くの会社がこのテストのスコアを重要視することからTOEICのスコアを伸ばしたいと英会話教室に来る人も増えており、多くの英会話教室にTOEICのコースというものが存在します。自分も実際に学生、社会人ともにトイックを教えたことがあります。

TOEIC=会話力ではない

英語が流暢に話せる大半の人はTOEICでも高得点を叩き出します。ただ逆のパターン、高得点の人がみんな英語を流暢に話せるのかというと、実はそうではありません。

TOEICは傾向と対策が物をいうテストであり、極論を言うと一言も外国人と話したことが無くても満点を取ることが可能なのです。そのため、インターネットで探す際には1つの情報として覚えておきましょう。

高く評価されている項目は何なのか。ホームページに掲げている実績とは何を基準にしているのか。もしも会話に力を入れたいのであればテストについての実績や評価はあなたが探しているものとは別物です。

英会話教室を選ぶ際に評価すべき点は?

英会話教室の絞り込みの段階でまず皆さんに探していただきたい重要項目は2つです。これは英語学習についてどんな目標がある人にも成功の為に必要なものです。この2つが全く必要ない人は人間離れした天才か、言語が大好きで言語学習を勉強と思わない人、このどちらかの才能を持っている人のみです。

自分もこれらの必要性を英会話学習中、また講師としても強く感じました。

① 授業外のケア

授業外のケアは従来の英会話教室にはほとんどありませんでした。ですが英会話に通う上で間違いなく最も大切なものの1つです。英会話教室は英語を学ぶ場ですが、たとえ週5日授業に1時間通ったとしても、それは1週間で活動しているうちの約4%ほどにしか当たりません。

もちろんその時間はとても大事ですが、そこで安心して授業外の努力を怠ると目標の達成は遠のいてしまいます。授業外の時間をいかにうまく使えるかが話せるようになる、ならないの大きな分かれ道になるのです。そこを適切に指導してくれるのは教室で授業を受けるのと同じくらい大切であり、重要視すべきポイントなのです。

② モチベーションのケア

英語が話せるまでの道のりでもう1つのカギを握るのがモチベーションです。独学、留学、英会話。色々な英語学習がある中で失敗する大半の理由。それがモチベーションの欠落です。

言語の学習は目に見える形で成長が見えづらく、また上を見るとレベルは無限にあります。自分も英語を学習していたころ、新しいクラスの授業に全くついていけず泣きそうになったことがあります。

実際にモチベーションをキープできずに諦めてしまった人も見ました。特に始めたての頃は壁だらけ。よっぽどの強靭な精神力をもってしても1人で乗り切るのは難しいものです。英会話教室によってはこのモチベーションの重要性を理解し、サポートしてくれるところがあります。

英語のプロが常にやる気を押し上げ、応援してくれるというのは継続が重要な英会話にとってとてもありがたいことですよね。

目標を達成できる基盤が大切

自分がもし他の言語を学ぶために教室を探すのであれば「授業外のケア」、「モチベーションのケア」、この2つを最重要項目と認識します。これは講師時代にも経験したことでした。

生徒さんには今どの段階にいてこれからまず何ができるようになってくるか、何がより時間がかかるのか、それに向けて何をするべきなのかを事細かに説明して成長過程を伝え、進むべき道を明確に照らしてあげたり、今週はどんな表現を学んだのか、どんな壁に立ち向かっているのかなど、常に現状を理解し、意識を高く保つためのサポートが必須なのです。

このような生徒ケアは当たり前のように思うかもしれません。むしろ当たり前であるべきなのですが、多くの受講者を抱える英会話教室などでは1人ひとりにこのようなサポートを頻繁にする時間が取れないのが現実です。

この2つ、月単位では不十分です。それくらい大切なんです。最重要項目がカリキュラムの充実などではない事には少し驚きかもしれませんがどんな優れた車のエンジンだろうとタイヤが無いと動きませんよね。英会話も同じです。まずは目標まで走り切れる環境を見つけること。その中からカリキュラムもしっかりと健闘しましょう。

どのくらいの期間通えばいいの?

自分がお勧めするのは¨1年以内で辞めるつもりで通う¨です。

もちろん¨話せる¨という幅は広いので人により差は出ますが1年以内で外国人と会話が出来るようになるのは可能です。¨言語は話せるまでに時間がかかる¨この言葉、一度は聞いたことがあるかと思います。

この¨時間がかかる¨という部分、¨何年もかかる¨だと解釈していませんか?これは実は¨何か月も¨です。さすがに何週間とまでは行きませんが言語は正しく効率よく学べば1年以内に他人の力を借りずとも自分でさらに成長できるレベルに届くのです。

講師が絶対に言ってくれない事

「もう辞めても後はあなたは1人で大丈夫ですよ」

後々お話する¨期間が決まっている英会話¨を除いて、あなたがこの言葉を講師やカウンセラーから聞くことは無いでしょう。

これは上記の¨1年以内で辞めるつもりで通う¨のもう1つの理由です。少し内部事情をお話しすると、英会話教室というのはもちろんあなたの英語力を育ててくれる場ですが大前提にあるのはビジネスです。

特に従来の英会話教室の多くが生徒の翌年の契約更新を目指しており、自分が勤めていた教室ではすべてシビアに数値化されていました。もちろん全力で教えてくれますし、純粋に英語を教えたい講師がほとんどですが講師である前に会社員である彼らにはどんな生徒にも続けてもらうように提案をしなければならないのです。

目標を明確にイメージして始めるのが大切

1年後、身に着けた実力を最終的に判断するのはあなた自身です。始める前に1年後の自分の目標を明確に定めましょう。¨話せるようになる¨、この言葉の幅は広いですが、どこかに目標を置き、1年間でその目標にたどり着くことが出来ればそのころにはあなたはそれまでの経験、学習法を活かし、独り立ちできる実力が身に付いているはずです。

ただ、通っている教室がとても気に入っているので今後も通いたい、今までのスピードでさらに高みに行きたい、などの理由があればもちろん継続するのもありですよ。

どうして何年も通っているのに話せない人がいるの?

残念ながら長期間通っているのに満足に会話が出来ないのは先程、話に出した¨正しく効率よく¨が出来ていない為です。明確な目標や期間をもたず週1回から始めたりしてしまうと成長のスピードは遅くまた授業外のケアが乏しいとさらに前の授業で学んだことを忘れてしまったりして成長にブレーキをかけてしまいます。

どのくらいの頻度で通えばいいの?

自分が先程から推奨している1年という期間でお話しすると最低週に2回、可能ならば3回以上、必ず曜日をばらして通うのが理想です。

週1回で¨話せるようになる¨の目標を達成するのは授業外ケアとモチベーションケアがあっても至難の業だと思ってください。

特にこのような記事を読む熱心なあなたの目標は週1回でたどり着ける場所よりも高い場所にあるのではないでしょうか。

会話力は最後に身に付く

言語には4技能と呼ばれる「読む力、書く力、聞く力、話す力」があり、話す力は厄介なことに日本で学ぶ環境下では1番最後に身に付くものです。これは単純に会話だけは相手がいないと練習がしづらい為です。

あなたもいづれ「言ってることは理解できるのに伝えたい言葉が出てこない・・・!」という壁に必ずぶつかるハズです。もしかしたら、もう経験がある方もいるのではないでしょうか。

これが¨週1では不十分¨の主な理由です。日中お仕事がある方はなかなか難しいかもしれませんが話せるようになる為にここは何としてでも妥協してほしくないポイントです。

¨短期集中型¨とは?

先程後々お話しすると書いた¨期間の決まっている英会話¨です。最近では決まった期間で集中的に伸ばすというコンセプトの英会話が増えてきました。

6か月集中型、3か月集中型、中には1週間集中型、などと言った驚くべき短期間のカリキュラムがある短期集中型英会話。もちろん教室によって特色は異なりますが3か月未満など特に短い期間のものはビジネス英語など、ジャンルを絞った英会話などが多いです。

自信を持って期間を提示している教室に注目してみよう

期間を提示している教室にはそこまでになんとしてでも生徒を目標まで高めるという使命があります。英語塾とも呼ばれるこれらの教室は限られた期間で目標を達成させる為のカリキュラムを研究、開発しており従来の英会話教室の期間を設けていないカリキュラムよりも絶対の自信を持っています。

もちろん期間があるのでしっかりと時間を割く覚悟が必要です。週に自分の通える日数や授業の受けれる時間帯などを踏まえて検討しましょう。ただしこの短期集中型英会話、まだ地方展開をあまりしていません。

短期集中型だけに限らず、もし通いたい教室があなたの住む街になければオンライン英会話を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。直接通うにしてもオンライン英会話にしても教室を絞り込むのに必要な点は同じです。

  • 授業外のケアがある
  • モチベーションのケアがある
  • 1年以内に結果がでている

最重要の2に加えたこの3つを基準に絞り込んでみましょう。今回教材に当たってはあまり触れていませんが、教材が皆さんの成長のカギを握るとは正直思いません。

もっと言うと上記の3つの条件を満たしている教室であれば教材だけなぜか物凄く良くないものを使っているということはまずありません。

教室を絞り込んだら

実際に見学に行ってみましょう。英会話教室には入会や見学の際に自分の目標や教室の特色などについて話すカウンセリングの時間があり、基本的には無料です。

このカウンセリングはインターネットで見た情報を確認したり、さらに知りたい情報をなんでも質問、相談出来るとても貴重な時間です。このカウンセリングがあなたの決心を決める最終場所です。

遠慮せず気になることは残さず聞きいておきたいところですね。あなたが100%の気持ちで「ここで頑張ろう」と思えるよう、より深くその教室の質を知るための重要な質問を4つご紹介します。

① カウンセラーの英語力を確かめる。

まだ英語が話せないのにどうやって英語力なんて確かめるのと思うかもしれませんが英語を実際に話してもらう必要はありません。ただどこで英語を学んだのか、英語が話せるようになってどのくらいなのかを聞いてみましょう。

なぜそんなこと聞くの?

あなたがもしその教室に通うことに決めた際、カウンセラーに話した内容はあなたを担当する講師に伝わります。その講師が日本語を話せず、カウンセラーが英語を話せないと毎回第3者を通すことになり、特にカウンセラーが複数の生徒を受け持っていると確実にミスコミュニケーションが生まれます。

なので自分の相談に乗ってくれるカウンセラーが英語を話せるということは非常に大切です。場所によっては「カウンセラーはカウンセリング専門のスペシャリストなので」や「外国人講師も日本語が話せるので」と言ったことを言われますがあなたが英語を話せるようになる為のベストを導くカウンセラーは自身も英語のスペシャリストであるべき。依然として英語力は必要です。

② 外国人講師で見極める

外国人講師がどのように日本で講師になるのかをご存知でしょうか。日本人が日本語を教えたことがあまりないように世界共通語と言われる英語であってもそれは同じで実は外国人講師のほとんどが未経験者として英会話講師になります。

さらに外国人講師は仕事環境が悪いと契約を更新せずにより良い環境を求めて転職をすることが多いです。実際に自分が働いていた英会話教室でも上司との関係が悪く1年で去っていった同僚達が何人もいます。

カウンセリングの際に外国人講師がそれぞれどのくらいの期間その教室で教えているかを聞いてみましょう。内部の連携や環境を知るのも大切な教室選びのポイントです。

経験年数がある講師は教え方も上手ですしどの講師も1年未満というところは彼らの仕事環境に何かしらの問題があり、それはコミュニケーションの欠落や授業の準備時間の不足など、何かしらの形であなたの授業に影響を及ぼしてしまいます。中には突然辞めてしまい、授業が休校、講師の変更で混乱を招いてしまうことも。

③ 目的を超具体的に伝えてみる

「英語力を伸ばしたいんです」

もちろんこれもあなたの目標でしょう。ですがこれだと明確さに欠けてしまい、カウンセラーもこの言葉から提案をするのは難しいものです。

もちろん具体的に聞いてくれるでしょうが、英会話の成長を語る際によく使われる¨伸ばす¨これはとても曖昧な言葉で1週間でも1年でも、言ってしまえば独学でも英語力は¨伸びる¨のです。英会話教室はお金がかかります。そしてそれは決して安いものではありません。

なのでもしあなたが本気で話せるようになりたいと考えているのであればカウンセリングの際にあなたの予算とスケジュールと共に思い切って聞いてみましょう。例えば、、、

  • 「1年で外国人と冗談を交えて話せるくらい流暢になりたいんです」
  • 「1年で女の子とデートで1日中話してられるレベルになりたいんです」
  • 「1年で身の回りに日本語が全く無くても不自由しないレベルになりたいんです」

このように期間とレベルを具体的に提示することでそれに向けてどんな提案をしてくれるか、またその教室がどのくらいのポテンシャルを持っているのかもわかります。

例えば今の質問に対して「急いでいるんですね」など驚いたりするリアクションがあるとそこではそのようなケースは稀であまり経験がないということが読み取れます。自分の思い切った提案をさも普通のように受け取ってくれるところ、もしくは「その予算とスケジュールならば1年も要りませんよ」と言ってくれるところこそ、あなたの目標にあった教室です。

④ 授業外のケアとモチベーションのケアについて追及してみる

絞り込むときに重要な2つのこと。カウンセリングの際には必ず聞いてみましょう。

  • 「授業外の学習計画はどのように組まれるのですか」

この質問に対して授業で学んだことの復習を宿題として出すようなものではなく、具体的に授業外でするべきことを事あなたのスケジュールに合わせ事細かに指導してくれるカリキュラムがある教室こそ、本気であなたを英語が話せる人間にできる教室です。

この2つにどれくらい重きを置いているのか、どのくらいの頻度でどのようなケアがあるのかきちんと説明をしてくれるところを選びましょう。忘れないでくださいね。英会話に通っていても1日の大半は教室外で過ごすのです。そこの学習プランの充実は絶対です。

いかがでしょうか。これらが元英会話講師の自分が見る、英会話教室を選ぶ際に必要な項目です。この項目を満たしている教室であれば自分はあなたを安心してお勧めすることが出来ます。みなさんが知らなかった点はありましたか?

最後に

少し長くなってしまいましたがお読みいただいてありがとうございます。あなたの実力を引き出し、英語を話せる手助けをしてくれる英会話教室。

今回紹介したコツとともに皆さんが英会話の、そして英語が話せる道への良い1歩を踏み出せることを願っています。あなたがこの記事を読んだ日から1年後、英会話の成功した体験談を書ける可能性だって十分あるはずですよ。

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