長期のお休みのときは家族旅行や、学生の卒業旅行などで海外に観光に行く方も多いのではないでしょうか。英語圏の国に行くけれど、英語が話せなくて不安!という方もいらっしゃるかもしれません。そんな方のために、今回の記事では旅行中に役立つ英会話のフレーズをご紹介していきます。ここでご紹介するフレーズは、よく旅行英会話の本などでみかけるものよりも、少し難しく聞こえるかもしれません。しかし、今回はできる限り丁寧に聞こえる表現を選ぶようにしました。旅行先で、知らない人に話しかけるのですから、丁寧に礼儀正しく英語を話すことで、不必要なトラブルを招かないようにするためです。これらを覚えて、安全に旅行を楽しみましょう!
<レストランで>
まずはお店での会話です。カフェでも、レストランでも、なにかを注文するときやお会計のときに必要なフレーズです。
・Can I have/get ◯◯, please? (◯◯をください。)
よく、旅行のガイドブックなどで、欲しいもののあとにpleaseをつければOKと書いてありますが、お店での注文方法としては少々雑な印象を受けます。そんなに難しい単語でもないので、Can I have ◯◯, please?(◯◯をもらえますか?)と主語と述語のある文章にすると良いでしょう。より丁寧な表現にしたい場合は、冒頭のcanをcouldに変えることができます。少し格式の高いレストランなどでは、このように注文をしたら、店員に嫌な顔はされないでしょう。
・I’d like to have/get ◯◯. I’d like ◯◯.(◯◯をいただきたいです。/◯◯がいいです。)
これは上記のCan I have…の応用編です。お店での注文の際により丁寧に聞こえる表現です。I’d like to 動詞の原形というフレーズはとてもよく使える表現ですので、のちほど違うシチュエーションでもご紹介します。
・What do you recommend?(おすすめはなんですか?)
何を注文していいかわからなかったら、ぜひ店員さんにおすすめを聞きましょう。たいてい、そのお店の一番人気のメニューを教えてくれますから、はずれは少ないと思います。おすすめされたものが良さそうに聞こえたら、I will have that.(それにします。)と答えればOKです。
・For here, or to go? / For here, or to take away?(こちらでお召し上がりですか、お持ち帰りですか?)
これは、自分が発する言葉ではなく、店員が言う言葉です。カフェやファストフード店などで買い物をした場合によく聞かれます。返事は、For here, pleaseやTo go/take away, pleaseと簡単に答えれば大丈夫です。なお、take awayというのはイギリス英語ですので、イギリスに旅行する際はぜひ覚えておくと良い表現です。
・Do you have wifi?/ Can I use wifi?(wifiはありますか?wifiを使えますか?)
旅行中に家族や友達に連絡をしたり、地図を使ったり、調べ物をしたりするのにインターネットは不可欠ですよね。現在では多くのカフェやレストランで無料の公共wifiを使うことができます。しかし、接続の仕方がわからなかったり、パスワードを要求されたり、設定が必要な場合があります。よくわからなかったら、店員に上の表現を使って質問してみましょう。
・Can I have/get the check/bill, please?(お会計お願いします。)
レストランなどで食事が終わったあとに、店員に言いましょう。checkはアメリカ英語、billはイギリス英語です。ちなみにイギリスでは、レストランのテーブルから店員を大声で呼ぶのはマナー違反とされています。なかなか店員が来なくてイライラすることもあるかもしれませんが、店員が自分たちのテーブルの側を通って目で合図できるくらいの距離になるまで、我慢しましょう。
・How much is it?(いくらですか?)
メニューに値段が書いていないお店はほとんどないと思いますが、万が一値段がわからなかったらこのフレーズを使いましょう。また、市場や小さなお店では商品に値札がついていないことがあるので、この表現を使う機会があると思います。
・Can I pay by card?(クレジットカードで払えますか?)
トラベラーズチェックが廃止された今、海外旅行ではクレジットカードを使う方がほとんどだと思います。しかし、時にはクレジットカードの支払いを受け入れていない小さなお店もあるので、現金を持ち合わせていない場合は、注文の前にクレジットカードで支払えるか確認しておいた方が無難でしょう。
・Thank you (very much).(ありがとう(ございます)。)
レストランやお店に限らず、なにかをしてもらった時は忘れずにお礼を言いましょう。笑顔で明るく言うこともポイントです。
<街中で>
目的の場所に行きたくても、初めての場所で迷ってしまうことはよくありまよね。そんなときは、恥ずかしがらずに街で出会った人に質問してみましょう!相手も、こちらが旅行者だとわかれば、優しく教えてくれるはずです。
・Excuse me.(すみません。)
これは、誰か知らない人に話しかけるときによく使います。あるいは、誰かにぶつかってしまったとき、混んでいるところで道をあけてほしいときなどにも使うことができます。発音が難しいと感じたら、より簡単にSorryと言ってもいいかもしれません。
・Do you know where ◯◯ is?(◯◯がどこかご存知ですか。)
もちろん、シンプルな質問文として、Where is ◯◯?(◯◯はどこですか?)と聞くことも可能です。しかし、街中の人がみんなその場所を知っているとも限らないですから、その場所を知っているか、という聞き方をした方が丁寧です。知っていたら、たいていの場合、どこにあるのかを教えてくれますので、手元に地図を用意しておくと便利だと思います。
・How can I get to ◯◯?(◯◯へはどうやって行けばいいですか?)
これは、道に迷ったときのみならず、目的地には着いたけれど、入口がどこかわからなかったり、チケットをどこで買えばよいかわからなかったりしたときにも使うことができます。また、Howという疑問詞は方法や手段を聞く疑問詞ですので、その場所へ徒歩で行けるのか、バスなのか、電車を使うのかなど、そもそも距離感がわからないときにも使えます。
・I’d like to go to ◯◯.(◯◯へ行きたいのですが。)
レストランでの注文の際と同様に、I’d like to 動詞の原形というフレーズを使って、自分の意思を丁寧に表現することができます。しかし文字通りに解釈すれば、これは質問ではなく、単なる意思表現ですので、相手が道を教えてくれることが明らかな場合や、タクシーに行き先を伝えるときなどに使うといいかなと思います。
<その他>
他にも、旅行中、どんなシチュエーションでも使えそうなフレーズをご紹介していきます。
・Do you have student discount?(学生割引はありますか?)
学生旅行の場合、できる限り少しでも費用を安く済ませられたら嬉しいですよね。海外のお店や、美術館、博物館、アトラクションなどでは、学生割引を用意していることがあります。チケットを買う際などに念のため聞いてみるといいかもしれません。Discountという単語の他に、reduction(アメリカ英語)やconcession(イギリス英語)という単語も「割引」を意味します。なお、国際学生証を取得しておくと便利ですが、日本の学生証を見せるだけでOKな場合もあるので、旅行中も学生証を持ち歩くことをおすすめします。
・Can I take pictures/photos?(写真を撮ってもいいですか?)
これは非常に重要な質問です。お店の中でも、建物の中でも、どこでも写真を撮っていいとは限りません。写真を撮りたい場合は、できるだけ係員に写真を撮ってもいいか確認するようにしましょう。無断で撮って、怒られたりしないように気をつけて下さい。
・Are you in the line/queue?(並んでいますか?)
海外では、日本のように上手に列に並ぶ習慣がない可能性があります。ですので、トイレでも、受付でも、人がたくさんいるけれど並んでいるのかわからない、ということがあるのです。そんなとき、自分の前にいる人にこの質問をしてみるといいでしょう。ただ友人を待っているだけで、実際に並んでいるわけではない場合、順番をゆずってくれることがありますよ。なお、lineはアメリカ英語、queue(「キュー」と読みます)はイギリス英語です。
・Sorry?/Pardon?(すみません、もう一度言ってください。)
相手が何を言っているかわからないときは、素直に聞き返すのが無難です。また、相手の口調が早すぎると感じたら、Could you speak more slowly, please?(もう少しゆっくり話してくださいますか?)と頼んでみるのもいいと思います。相手はこちらが外国人だということがわかっていますから、きっとわかるまでゆっくりと喋ってくれるでしょう。
<まとめ>
ここまで、英語圏の国で旅行する際に使えるフレーズをご紹介してきました。海外旅行は楽しいですが、ちょっとした文化の違いから、不愉快な思いをすることもあるかもしれません。それでも、こちらが丁寧に礼儀正しく振舞うようにしていれば、相手を怒らせてしまうことはありません。難しいかもしれませんが、できる限り、丁寧な英語を話すように心がけましょう。
それから、もちろん日本でも同じことが言えますが、挨拶と、感謝と、謝罪の気持ちはなによりも大切です。シチュエーションに合わせて、きちんとHello、Thank you、Sorryを言うようにしてみましょう。ここで挙げたフレーズを使って、みなさんが海外旅行を安全に楽しく過ごせれば幸いです。