東京オリンピックが近付き、国際化を目指す日本社会において英語教育は必須になってきています。外国人観光客も年々増え、街で外国人を見かける機会も以前に比べて格段に増えたと思います。そんな中で子供には英会話ができるようになって欲しい、世界に飛び出して欲しいと思っている親はとても多いと思います。しかし日本人は英語教育に慣れていません。どうして良いのかわからないと諦める前に子供に色々な可能性を見せてあげましょう。
英語必修化
2011年より小学校5年生から英語が必修科目になりました。2020年には小学校3年生から必修になります。しかし、近隣アジア諸国と比べると日本の英語教育は決して早いとは言えません。韓国では1997年より小学校3年生から、中国では2001年より小学校1年生から（都市部のみ。地方は小学校3年生から）英語を必修化しており、週の英語クラスの時間も日本よりも多く、ネイティヴスピーカーの教師による会話の授業も多くされているそうです。また台湾では2001年から、タイでは1996年から小中一貫の英語カリキュラムを導入し、英語教育に力を入れています。東南アジア諸国も英語を話す国が多く、母国語だけでここまで経済発展をしている国はなかなか珍しいと言えます。それだけ日本が経済的力のある国である事は間違いありません。
子供にとって大事なことは
大人のように自ら英語を勉強したい！と取り組む子供はほとんどいないでしょう。何よりも子供の英語教育に大事な事は“楽しむ”事です。退屈をしてしまえば英語への興味はなくなり、「英語の勉強はつまらない＝嫌い」となってしまいます。英語を勉強しているという意識よりも楽しい事の中に英語があるという意識の方が子供にとっては重要になってきます。飽きさせない工夫をしながら、英語が“勉強”と思う前に、英語は楽しいものなんだ！と子供に思わせる事が大事です。
英語に触れてみる
まずは日常生活に少しでも英語を取り入れてみましょう。小さな子供は何を言っているのかわからなくても、見慣れたキャラクターがいるだけできっと映像に釘づけになるでしょう。
代表的な子供に人気なキャラクターと言えばディズニーです。You Tubeには様々なディズニーチャンネルがあります。全編英語ですが、子供はきっと楽しんで見るに違いありません。
みんな大好きミッキーマウスのショートムービーが見られます。
様々なディズニーキャラクターのショートムービーや、キャラクターが描かれる工程など色々な映像が見られます。
キャラクターもたくさん登場しますが、色々な人がキャラクターに扮したり歌ったりしています。
セサミストリートも子供に人気のキャラクターの1つですね。動画がたくさんあり、たくさん俳優や歌手も登場するので、親子で楽しめるのがポイントです！
英語教育チャンネル
子供が見慣れたキャラクターで英語を楽しんだ後は英語学習用のYou Tubeを見せてみましょう！
知っている人は知っている！？見かけた事がある人も多い豚のキャラクターです。内容はとてもシンプルですが、ストーリー仕立てのアニメーションから数の数え方まで様々な動画を配信しています。小さなお子様向けです。
数ある英語教育チャンネルの中でも、発音がクリアでゆっくりなので、しっかりと聞き取りながら見たり歌ったり出来ます。英語学習コンテンツを作成している会社が配信しているチャンネルなのも魅力的なポイントです。
曲やアニメーションのクオリティが高く、誰もが耳にしたことがある曲もたくさん配信されています。日本語のブログもあり、おすすめなどが紹介されているので参考にしてみてはどうでしょうか。
Blogはこちら→Super Simple Blog
※英語教育チャンネルを子供に見せるのにどの動画から、どの位の時間などの決まったルールはありませんので、考え過ぎずに子供が楽しい！もう1回見たい！と思える動画を一緒に探し出して、何度も見せてあげましょう。途中で飽きて急に人形で遊び始めるかもしれませんが、無理矢理画面を見る必要はありません。子供は耳からでも十分英語を習得出来ますのでそのまま流しっぱなしで大丈夫です。子供がストレスにならない程度に“楽しみながら”が大事です！
実際に使ってみよう
せっかく英語を楽しめても使う機会がなければ子供は「英語は必要ない」「なんのために？」と思ってしまうかもしれません。英語を使う“理由”をしっかり作ってあげる事で、英語を勉強する必要性が出てきます。もちろん子供は必要性なんて難しい事は意識してないはずですが、楽しい！と思える英語を使う機会があればもっと英語を知りたい！とさらに子供に思ってもらう事が出来るでしょう。
英会話教室
近年子供向けの英会話教室はどんどん増えてきていると思います。しっかりと発音や言葉を勉強する教室や、アクティビティ満載で楽しむ事がメインの教室などタイプは様々です。英会話教室を選びポイントをいくつか挙げたいと思います。
先生は日本人orネイティヴ？
どちらが良いとは一概には言えません。ネイティヴの先生の方が日本語を使う機会がほとんどない、もしくはゼロになりますので、必然的に子供は英語を英語で理解出来るようになりますし、外国人に対して物怖じをしなくなります。またネイティヴの発音を聞き慣れている方がリスニング力や発音の上達にもつながります。しかし最初からネイティヴの先生ですと言葉が通じない事により子供がストレスを感じてしまう事もありますので、幼い頃や通い始めの頃は日本人の先生もしくは日本語が話せるネイティヴの先生が良い場合もあります。
どんな授業内容か
子供が楽しめるような歌やダンス、ゲームなどのアクティビティを行っているか、発音の練習が行われているか、レベル分けはどのようにされているか・・・etc. 子供の年齢や英語レベル、性格によって適合する授業内容は変わってくると思います。まだ英語のレッスンを受けた事ない子が急に椅子に座って単語の授業を受けても楽しくないでしょうし、ある程度英語を理解した子がダンスやり続けても、子供はきっと楽しいでしょうが英語力の向上にはつながりにくい状態になってしまいます。また、どんなレベルの授業であっても基本的には子供が楽しめるカリキュラムがしっかり組まれているかどうかが重要なポイントになります。
マンツーマン or グループ
グループレッスンで活動的に行動出来る子もいれば引っ込み思案で萎縮してしまう子もいます。他の子供たちと一緒に勉強やアクティビティをするのが好きな子にはグループレッスンは“楽しく学ぶ”最高の場所だと思います。しかしシャイな子にとっては苦痛の空間になりかねません。そんな子にはマンツーマンのレッスンという方法もあります。グループでは騒ぎ過ぎてしまうという子供にもマンツーマンレッスンは向いているかもしれません。子供のペースで授業が進められるので、親子で安心して通えると思います。
季節行事が行われているか
ただただ学校に通い続けていても、どれだけ素晴らしいカリキュラムでも子供は飽きてしまうかもしれません。クリスマスやハロウィン、日本では普段行われないような海外のイベントなど、季節に応じたイベントが開催されているかどうかも重要なポイントだと思います。子供は次に来るイベントを楽しみにして、結果、英会話教室に通うモチベーションを保ち続ける事が出来ます。イベントに応じたお菓子などがあれば、子供は英会話教室は楽しい！ともっと思うでしょう。
※ひとつのスクールだけで判断せず、様々な方針のスクールに通わせてみましょう。子供が好きだと思える場所が１番です。また、英語の勉強がたまには疲れてしまう事もあります。子供が嫌であればお休みしましょう。無理矢理通わせてしまっても楽しめなければ意味がありません。子供の気持ちとペースに合わせて進めましょう！急がば回れも時には必要です。
オンライン英会話
金銭的な理由や送り迎えが出来ない、近くに子供向けの教室がない等の理由で英会話教室に通わせられないという方に提案できるのがオンライン英会話です。料金も通常の英会話よりも安く、受けたい時に受けられるというのが１番のメリットではないでしょうか。
大人向けのオンライン英会話（DMMやレアジョブ）も子供向けのコースを設定していますが、今回は子供専用のオンライン英会話をいくつか紹介します。
セブ島在住のネイティヴの先生とマンツーマン限定でレッスンが受けられます。先生の研修に力を入れているので、指導力に定評があります。
先生が全員バイリンガルの為、子供が授業中に困ってしまっても日本語で対応してくれます。幼い子供や英会話を始めたばかりの子供にお勧めです。iPhone/iPadのアプリをダウンロードするだけなので、気軽に始められます。
日本初の子供向けオンライン英会話です。先生はフィリピン人の為、基本的には英語のみになりますが、「これは何？」などの簡単な日本語の教育は受けています。1人分の月謝を家族で共有できるので、兄弟姉妹と分け合ったり同時レッスンにも対応しています。
基本的には子供専用ですが、親も子供のアカウントでレッスンが受けられます。先生はフィリピン人ですが、日本人を選択できるオプションもあります。１つのアカウントを家族全員で共有可能。家族でのグループレッスンにも対応しています。
0～3歳向けのベイビー英会話です。赤ちゃん向け英会話を熟知したフィリピン人の先生と、お母さんも一緒にアクティビティを行います。子供が寝てしまった時のための育児英会話の準備もされています。時間・先生固定の担任制です。
※どのオンライン英会話も無料体験を行っておりますので、まずは親子で一緒にお試ししてみてはどうでしょうか。家にいながらだと子供もきっとリラックスして楽しめるはずです！
ブートキャンプ
週末や夏休みに家や学校を飛び出して英語を楽しく学べるプログラムがたくさんあります。活動的な子供には外国人と一緒にアウトドアでキャンプやスポーツを通して英語を身につけるプログラムや、おとなしく自然で遊ぶのが苦手な子でも外国人と一緒に観光地を巡るプログラムもあります。
プログラムは日本人も同行しているので、何かあった時の対応に困る事はありません。
日本語禁止のプログラムもありますので、子供の英語レベルや性格、子供の希望などに応じて参加するプログラムを選びましょう。
開催場所：長野県
本格的なキャンプをアメリカ人、カナダ人、オーストラリア人、帰国子女の日本人と一緒に行います。初級者用と中上級者用の2つコースを設けているので、初心者でも安心して参加できます。
開催場所：伊豆、清里、都内など
スポーツに特化したキャンプで、主にアメリカ人の先生と一緒にアクティビティを通じて英語を学んでいきます。泊まりのプログラムから週末だけ、ハロウィンなどの季節行事など、様々なプログラムを提案しています。
開催場所：北海道、沖縄
海外の学生と一緒にスポーツやキャンプなどのアクティビティを行います。大人の先生ではなく年の近い子供同士でのプログラムを通じてチームワークの大切さや「気づき」を肌で感じてもらう事を目的としています。
※この他にも紹介しきれないほどたくさん日本各地で様々なプログラムが開催されています。思いっきり遠出をしてみたら、英語だけでなくたくましい精神やチームワークなど、我が子が強くなって帰ってくるかもしれませんね！
発音と単語
子供の頃から英語に触れる事のメリットはたくさんありますが、その中でも発音は大きなポイントだと思います。大人になってからでも単語や文法を学ぶ事は出来ますが、発音は頭で仕組みはわかっていても日本人にとっては本当に難しい大きく高い壁です。
英語にはR,V,THなど日本語にはない舌や唇を動かす発音が多く、言葉の抑揚も強くあります。決して日本人だから出来ないというわけではなく、必要がないからやっていないだけなので、子供の時から下と唇を大きく動かす事に慣れる事はとても重要なポイントです。
※日本語の発音に影響が出ないか？と思われると思いますが、子供の脳みそは柔軟です。よっぽど海外生活をしている子ではない限り影響はないと言われています。
フォニックス
英語の発音とつづりの間にある規則性を説明し、発音を学ぶ方法です。画像の様にCはクと発音し、Tはトゥと発音します。英語圏では小さな頃にフォニックスを用いた方法で発音を勉強しています。発音の練習なので、動画を見ながら真似して口に出す事で、頭ではなく体で発音を覚えていきます。フォニックスを学ぶ事で、日本人特有のカタカナ英語にならず英語らしい英語が発音できるようになります。
まずは初めてフォニックス動画を見るのにおすすめの動画です。どちらの動画もフォニックスのために作詞作曲されたアルファベットと簡単な単語だけの軽快でシンプルな歌いやすい曲です。子供でも簡単に覚えられるので、何度も繰り返し歌っていくうちに自然とアルファベットの発音を覚えるでしょう。
アルファベットの発音に慣れてきたお子様向けにちょっとハイレベルなフォニックス動画もあります。
Aの歌、Bの歌、Cの歌・・・とAからZまで歌が盛りだくさんです。言葉の意味がわからなくても可愛いイラストで説明してくれているので子供はすぐに理解できるでしょう。
また、この動画と同じキャラクターが登場するフォニックスを学べるアプリもありますので、一緒に合わせて勉強できます。
CVCワード
こちらも英語圏では小さな子供に教えている単語の覚え方です。アルファベット3文字からなる短い単語で「子音・母音・子音」の順番で並んでいます。例えばcab,dad,gab…とabの前の単語を1文字変えるだけで違った単語になります。英語圏の子供たちはまずはこの表を覚える事によって単語と言葉の作りや応用力を身につけるそうです。フォニックスでアルファベットの発音を覚えた後に次のステップとしてCVC Wordsという組み合わせで勉強すると効果的に発音も単語も覚える事が出来ます。
最後に、何歳までに英語を始めなければ英語脳になれないなど、色々と言われていますが、英語を始めるのに決まった年齢はありません！もちろん早いに越した事はありませんが、英語の上達スピードは子供の生活や環境によって大きく変わってきます。
子供が英語を勉強するのに何よりも大切な事は“楽しむ”事です。これだけはしっかり忘れないでおきましょう！そして子供に自身をつけるためにたくさんほめてあげましょう！
